Il suono della montagna(Bompiani) 80分×6回 5月開講 | |
名エッセイスト、イタリア文学の翻訳者として知られる須賀敦子は、ミラノで暮らした1960年代に川端康成、阿部公房、谷崎潤一郎など日本の現代文学作品を多数イタリア語に翻訳・出版しました。 その訳業のなかから今回は川端康成『山の音』Il suono della montagnaをとりあげ、イタリア語訳と原文を読みくらべます。 『山の音』は、崩壊しつつあるひとつの家庭を背景に、老齢とともに迫りくる死の影に怯えながらも、息子の若く美しい妻に惹かれていく主人公の微妙な心理を、繊細かつ静謐な文体で描き出した川端晩年の傑作です。19世紀的な「西洋の小説作法」からは外れたこの作品を、須賀はいかに訳出し、川端独特のエロスとタナトスをどのようなイタリア語で表現したのでしょうか? 近年、発展を見せている翻訳学traduttologiaも参照しながら、須賀の翻訳手法を探ってみましょう。 | |
講師:北代 美和子 KITADAI Miwako 上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻博士前期課程修了。翻訳家。東京外国語大学元非常勤講師。日本通訳翻訳学会前会長。 英語、フランス語、イタリア語から日本語への文芸翻訳に携わっている。イタリア関係の訳書にアンジェロ・ペッリグリーニ『イタリア式料理の知恵』(晶文社、1996) ロレンツァ・マッツェッティ『ふたりのトスカーナ』(竹書房、2003) C・コスタンティーニ『バルテュスとの対話』(白水社、2003)、エルサ・モランテ『アンダルシアの肩かけ』(河出書房新社、2009)、『嘘と魔法』(河出書房新社、2018)など。 モランテの『嘘と魔法』(河出書房新社、2018)はシリーズ「須賀敦子の本棚」の一冊として刊行された。東京外国語大学では翻訳理論の講義と英日文芸翻訳の指導を担当。須賀敦子のみごとなイタリア語訳で日本文学の名作を味わいながら、翻訳について考えてみましょう。 |
申込名 | 内容 | 価格(税込/円) | 申込 | 備考 |
TEXT-MGT | Il suono della montagna(Bompiani) | 2,640 (事務所手渡) | ||
TEXT-MG | 2,890 (送料込み) |
申込名 | 曜日 | 時間 | 受講料(円) | 申込 | 備考 | |
T-MG | 金 | 14:10 -15:30 | 会員 | 18,000 | ||
受講生/一般 | 19,000 |
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