公益財団法人日伊協会
第1章 総則
(名称)
第1条 この法人は、公益財団法人日伊協会 (伊文名 Associazione Italo -Giapponese) と称する。
(事務所)
第2条 この法人は、主たる事務所を東京都港区に置く。
第2章 目的および事業
(目的)
第3条 この法人は、日伊両国間の文化、経済の交流と学術の振興を図り、両国相互の理解と親善に貢献することを目的とする。
(事業)
第4条 この法人は、前条の目的を達成するため、次の事業を行う。
(1)日伊両国における学者、芸術家および学生等の交流ならびに研究の奨励
(2)イタリア文化に関する図書、雑誌、その他の研究資料の収集整理および閲覧
(3)イタリア文化に関する論文、図書および会報の刊行
(4)イタリア語の教育および普及奨励
(5)イタリアの文化・社会・経済・科学等に関する講習会、講演会、音楽会、映画会および展覧会等の開催
(6)日本文化の紹介
(7)日伊間の各種交歓会の開催ならびに日本人およびイタリア人に対する便宜供与
(8)その他前条の目的を達成するために必要な事業
2 前項各号の事業は、本邦および海外において行うものとする。
第3章 資産および会計
(基本財産)
第5条 基本財産は、理事会において一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (以下「法人法」という。) 第172条第2項に規定する、この法人の目的である事業を行うために不可欠なものとして定めた財産とする。
2 基本財産は、評議員会において別に定めるところにより、この法人の目的を達成するために善良な管理者の注意をもって管理しなければならず、基本財産の一部を処分しようとするときおよび基本財産から除外しようとするときは、あらかじめ理事会および評議員会の承認を要する。
(財産の管理・運用)
第6条 法人の財産の管理および運用の方法は、理事会の決議により別に定める基本財産および積立資産取扱規程によるものとする。
2 この法人が保有する株式(出資)について、その株式(出資)に係る議決権を行使する場合には、あらかじめ理事会において理事総数(現在数)の3分の2以上の承認を要する。
(事業年度)
第7条 この法人の事業年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。
(事業計画および収支予算)
第8条 この法人の事業計画書、収支予算書ならびに資金調達および設備投資の見込みを記載した書類については、毎事業年度開始の日の前日までに、代表理事が作成し、理事会の承認を受けなければならない。これを変更する場合も、同様とする。
2 前項の書類については主たる事務所に当該事業年度が終了するまでの間備え置き、一般の閲覧に供するものとする。
(事業報告、決算および備置書類)
第9条 この法人の事業報告および決算については、毎事業年度終了後、代表理事が次の書類を作成し、監事の監査を受けた上で、理事会の承認を受けなければならない。
(1)事業報告
(2)事業報告の附属明細書
(3)貸借対照表
(4)損益計算書(正味財産増減計算書)
(5)貸借対照表および損益計算書(正味財産増減計算書)の附属明細書
(6)財産目録
2 前項の承認を受けた書類のうち、第1号、第3号、第4号および第6号の書類については、定時評議員会に提出し、第1号の書類についてはその内容を報告し、その他の書類については、承認を受けなければならない。
3 第1項の書類のほか、次の書類を主たる事務所に5年間備え置き、一般の閲覧に供するとともに、定款を主たる事務所に備え置き、一般の閲覧に供するものとする。
(1)監査報告
(2)理事および監事ならびに評議員の名簿
(3)理事および監事ならびに評議員の報酬等の支給の基準を記載した書類
(4)運営組織および事業活動の状況の概要ならびにこれらに関する数値のうち重要なものを記載した書類
(公益目的取得財産残額の算定)
第10条 代表理事は、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律施行規則第48条の規定に基づき、毎事業年度、当該事業年度の末日における公益目的取得財産残額を算定し、前条第3項第4号の書類に記載するものとする。
第4章 名誉会長
(名誉会長)
第11条 この法人に、名誉会長を置く。
2 名誉会長には、駐日イタリア国大使の職にある者およびこの法人の会長であった者を充てる。
3 名誉会長は、会長の諮問に応え、会長に対し、意見を述べることができる。
第5章 評議員
(評議員)
第12条 この法人に、評議員7名以上15名以内を置く。
(評議員の選任および解任)
第13条 評議員の選任および解任は、法人法第179条から第195条の規定に従い、評議員会において行う。
2 評議員を選任する場合には、各評議員の構成について、公益社団法人および公益財団法人の認定等に関する法律 (以下「認定法」という。) 第5条第10号および同条第11号において理事について定める要件を満たす者でなければならない。また、評議員には、監事 (親族その他特殊の関係があるものを含む。) および理事が含まれてはならない。
3 評議員に異動があったときは、2週間以内に登記し、登記事項証明書等を添え、遅滞なくその旨を行政庁に届け出なければならない。
(任期)
第14条 評議員の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。
2 任期の満了前に退任した評議員の補欠として選任された評議員の任期は、退任した評議員の任期の満了する時までとする。
3 評議員は、第12条に定める定数に足りなくなるときは、任期の満了または辞任により退任した後も、新たに選任された者が就任するまで、なお評議員としての権利義務を有する。
(評議員に対する報酬等)
第15条 評議員は、無報酬とする。
2 評議員には、その職務を行うために要する費用の支払いをすることができる。
第6章 評議員会
(構成)
第16条 評議員会は、すべての評議員をもって構成する。
(権限)
第17条 評議員会は、次の事項について決議する。
(1)理事および監事の選任および解任
(2)理事および監事の報酬等の額
(3)評議員に対する報酬等の支給の基準
(4)貸借対照表および損益計算書(正味財産増減計算書)ならびにこれらの附属明細書の承認
(5)財産目録の承認
(6)定款の変更
(7)残余財産の処分
(8)基本財産の処分または除外の承認
(9)その他評議員会で決議するものとして法令またはこの定款で定められた事項
(開催)
第18条 評議員会は、定時評議員会として毎事業年度終了後1回6月に開催するほか、必要がある場合に開催する。
(招集)
第19条 評議員会は、法令に別段の定めがある場合を除き、理事会の決議に基づき会長が招集する。
2 評議員は、会長に対して評議員会の目的である事項および招集の理由を示して、評議員会の招集を請求することができる。
(招集の通知)
第20条 評議員会を招集するときは、開催日の5日前までに、各評議員に対して、会議の日時、場所および目的である事項を記載した書面または電磁的方法をもって、通知しなければならない。
2 前項にかかわらず、評議員全員の同意があるときは、招集の手続きを経ることなく、評議員会を開催することができる。
(議長)
第21条 評議員会の議長は、出席した評議員の互選により選出する。
(決議)
第22条 評議員会の決議は、決議について特別の利害関係を有する評議員を除く評議員の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
2 前項の規定にかかわらず、次の決議は、決議について特別の利害関係を有する評議員を除く評議員の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければならない。
(1)監事の解任
(2)評議員に対する報酬等の支給の基準
(3)定款の変更
(4)基本財産の処分または除外の承認
(5)その他法令またはこの定款で定められた事項
3 理事または監事を選任する議案を決議するに際しては、候補者ごとに第1項の決議を行わなければならない。理事または監事の候補者の合計数が第26条に定める定数を上回る場合には、過半数の賛成を得た候補者の中から得票数の多い順に定数の枠に達するまでの者を選任する。
(決議の省略)
第23条 理事が評議員会の目的である事項について提案した場合において、その提案について、議決に加わることのできる評議員の全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その提案を可決する旨の評議員会の決議があったものとみなす。
(報告の省略)
第24条 理事が評議員の全員に対し、評議員会に報告すべき事項を通知した場合において、その事項を評議員会に報告することを要しないことについて、評議員の全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その事項の評議員会への報告があったものとみなす。
(議事録)
第25条 評議員会の議事については、法令で定めるところにより、議事録を作成する。
2 前項の議事録には、評議員会議長および出席した評議員のうちから評議員会において選任された議事録署名人2名以上が、署名押印しなければならない。
第7章 役員
(役員の設置)
第26条 この法人に、次の役員を置く。
(1)理事15名以上25名以内
(2)監事2名以上3名以内
2 理事のうち、1名を会長、1名を副会長、1名を専務理事、1名以上3名以内を常務理事とする。
3 前項の会長、副会長および専務理事を法人法上の代表理事とする。
4 第2項の常務理事を法人法上の業務執行理事とする。
(役員の選任)
第27条 理事および監事は、評議員会の決議によって選任する。
2 理事を選任する場合には、各理事の構成について、認定法第5条第10号および同条第11号において定める要件を満たす者でなければならない。
3 監事を選任する場合には、各監事の構成について、認定法第5条第10号および同条第11号において理事について定める要件を満たす者でなければならない。
4 監事には、この法人の理事 (親族その他特殊の関係があるものを含む。) および評議員(親族その他特殊の関係があるものを含む。) ならびにこの法人の使用人が含まれてはならない。また、各監事は、相互に親族その他特殊の関係があってはならない。
5 会長、副会長、専務理事および常務理事は、理事会の決議によって理事の中から選定する。
(理事の職務および権限)
第28条 理事は、理事会を構成し、法令およびこの定款で定めるところにより、職務を執行する。
2 会長、副会長および専務理事は、代表理事として、法令およびこの定款で定めるところにより、この法人を代表し、業務を執行する。常務理事は、業務執行理事として、理事会において別に定めるところにより、この法人の業務を分担執行する。
3 代表理事および業務執行理事は、毎事業年度毎に4カ月を超える間隔で2回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。
(監事の職務及び権限)
第29条 監事は、理事の職務の執行を監査し、法令で定めるところにより、監査報告を作成する。
2 監事は、いつでも、理事および使用人に対して事業の報告を求め、この法人の業務および財産の状況の調査をすることができる。
(役員の任期)
第30条 理事の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。ただし、再任を妨げない。
2 監事の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。ただし、再任を妨げない。
3 補欠として選任された理事または監事の任期は、前任者の任期の満了する時までとする。
4 理事または監事は、第26条第1項に定める定数に足りなくなるときは、任期の満了または辞任により退任した後も、新たに選任された者が就任するまで、なお理事または監事としての権利義務を有する。
(役員の解任)
第31条 理事または監事が次のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によって解任することができる。
(1)職務上の義務に違反し、または職務を怠ったとき。
(2)心身の故障のため、職務の執行に支障があり、またはこれに堪えないと認められるとき。
(報酬等)
第32条 理事および監事は、無報酬とする。ただし、常勤の理事および常勤の監事に対しては、評議員会において別に定める報酬等の支給の基準に従って算定した額を報酬等として支給することができる。
2 理事および監事には、その職務を行うために要する費用の支払いをすることができる。
(顧問および名誉顧問)
第33条 この法人に、任意の機関として、若干名の顧問を置くことができる。顧問のうちイタリアの政府および民間の関係機関の長の職にある者を名誉顧問とする。
2 顧問および名誉顧問は、次の職務を行う。
(1)代表理事の相談に応じること
(2)理事会から諮問された事項について参考意見を述べること
3 顧問および名誉顧問の選任および解任は、理事会において決議する。
4 顧問および名誉顧問の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。ただし、再任を妨げない。
5 顧問および名誉顧問は、無報酬とする。顧問および名誉顧問には、その職務を行うために要する費用の支払いをすることができる。
第8章 理事会
(構成)
第34条 理事会は、すべての理事をもって構成する。
(権限)
第35条 理事会は、次の職務を行う。
(1)この法人の業務執行の決定
(2)理事の職務の執行の監督
(3)会長、副会長、専務理事および常務理事の選定および解職
(招集)
第36条 理事会は、会長が招集するものとする。
(招集の通知)
第37条 理事会を招集するときは、開催日の5日前までに、各理事および各監事に対して、会議の日時、場所および目的である事項を記載した書面または電磁的方法をもって、通知しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、理事および監事の全員の同意があるときは、招集の手続きを経ることなく理事会を開催することができる。
(議長)
第38条 理事会の議長は、会長がこれに当たる。
(決議)
第39条 理事会の決議は、決議について特別の利害関係を有する理事を除く理事の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
(決議の省略)
第40条 理事が理事会の決議の目的である事項について提案をした場合において、その提案について、議決に加わることのできる理事の全員が書面または電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなすものとする。ただし、監事が異議を述べたときは、その限りではない。
(報告の省略)
第41条 理事または監事が、理事および監事の全員に対し、理事会に報告すべき事項を通知した場合においては、その事項を理事会に報告することを要しない。
2 前項の規定は、第28条第3項の規定による報告には適用しない。
(議事録)
第42条 理事会の議事については、法令で定めるところにより、議事録を作成する。
2 出席した代表理事および監事は、前項の議事録に署名押印する。
第9章 名誉会員および維持会員
(名誉会員)
第43条 この法人に名誉会員を置く。
2 名誉会員は、日伊両国人のうち、とくに名望閲歴のある者、またはこの法人の目的に賛同し、事業に特別の援助を与え、もしくは特別の功労のあった者で、会長が推薦し、理事会の承認を得た者とする。
(維持会員)
第44条 この法人の主旨に賛同し、後援する個人または団体を維持会員とすることができる。
2 維持会員に関する必要な事項は、理事会の決議により、別に定める会員に関する規程による。
第10章 定款の変更および解散等
(定款の変更)
第45条 この定款は、評議員会の決議によって変更することができる。
2 前項の規定は、この定款の第3条、第4条および第13条についても適用する。
(解散)
第46条 この法人は、基本財産の滅失によるこの法人の目的である事業成功の不能その他法令で定められた事由によって解散する。
(公益認定の取消し等に伴う贈与)
第47条 この法人が公益認定の取消し処分を受けた場合または合併により法人が消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益法人であるときを除く。)には、評議員会の決議を経て、公益目的取得財産残額に相当する額の財産を、当該公益認定の取消しの日または当該合併の日から1カ月以内に、認定法第5条第17号に掲げる法人または国もしくは地方公共団体に贈与するものとする。
(残余財産の帰属)
第48条 この法人が清算をする場合において有する残余財産は、評議員会の決議を経て、認定法第5条第17号に掲げる法人または国もしくは地方公共団体に贈与するものとする。
第11章 委員会および事務局
(委員会)
第49条 この法人の事業を推進するために必要があるときは、理事会はその決議により、次の委員会を設置することができる。
(1)企画委員会
(2)講座委員会
(3)その他理事会が必要と認めた委員会
2 委員会の委員は、理事および学識経験者のうちから、理事会が選任する。
3 委員会は、第4条第1項各号の事業の推進について、理事会または代表理事の諮問に応じて審議し、意見を具申する。
4 委員会の委員は、無報酬とする。委員会の委員には、その職務を行うために要する費用の支払いをすることができる。
(事務局)
第50条 この法人の事務を処理するため、事務局を設置する。
2 事務局には、事務局長および所要の職員を置く。
3 事務局長は理事会の承認を得て会長が任免する。
4 事務局の組織および運営に関し必要な事項は会長が別に定める。
第12章 公告の方法
(公告の方法)
第51条 この法人の公告は、電子公告により行う。
2 事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告ができない場合は、官報に掲載する方法による。
(実施細則)
第52条 この定款に定めるもののほか、この法人の運営に必要な事項は、理事会の決議により別に定める。
附則
1 この定款は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(次項において「整備法」という。)第106条第1項に定める公益法人の設立の登記の日から施行する。
2 整備法第106条第1項に定める特例民法法人の解散の登記と、公益法人の設立の登記を行ったときは、第7条の規定にかかわらず、解散の登記の日の前日を事業年度の末日とし、設立の登記の日を事業年度の開始日とする。
3 この法人の最初の代表理事は、次に掲げる者とする。英正道、弦間明、富永孝雄
4 この法人の最初の評議員は、次に掲げる者とする。井坂光明、石川洋、岡野喜之助、北村憲雄、絹谷幸二、楠田正義、島田精一、竹内裕二、田島容子、谷善樹、田丸公美子、西川恵、西本晃二、西村暢夫、馬場裕