12月11日(火)に後(うしろ)房雄名古屋大学大学院教授にイタリア政治についてご講演をお願いいたしました(参加者22名)。
1993年に小選挙区制を導入後イタリアでは総選挙の度に政権が交代しており、小選挙区制型民主主義が実現しているように見受けられます。それに比して、ほぼ同じ時期 (1994年)に小選挙区制を導入した日本では2009年8月の選挙で初めて政権交代が行われました。選挙で政権が交代したのはわが国の歴史上初めてでした。選挙前に連立の形を明らかにしているイタリアと選挙後に政党が離合集散する日本との大きな違いがみられます。
ベルルスコーニ辞任後全員が非議員のモンティ内閣が政権運営を行ってきましたが、セミナーの前日突然モンティ首相の辞任が報じられ、2月に繰り上げ実施される総選挙が注目されます。興味ある話題として、中道左派連合の首相候補者予備選挙でベルサーニ民主党書記長がレンツィ・フィレンツェ市長に圧勝したこと、既成政党・政治家否定の政治運動『5つ星運動』が相対第2党へ急伸していることなどが紹介されました。
後教授は約1月前にイタリアで研究をしてこられましたので、極めてホットな状況をお聞きすることができました。