7月30日から8月31日まで、日伊協会主催の第二回イタリア人のための日本語夏季集中コースが実施されました。日伊交流の双方化を意図したこの企画は2010年に始まりましたが、2011年は東日本大震災の影響で中止を余儀なくされました。気持ちを切り替えて、2012年度のコースは二年前に好評だった特徴に重点を置き、新たなるスタートを切ることとなりました。
今年も対象を特定の大学からの留学生に絞り、そのニーズにあわせる一方、柔軟性も持たせたアラカルト講座を設定しました。
参加したボローニャ大学の外国語学部に在籍する11人の留学生が、午前中は特設カリキュラムによる文法、会話、読解などの語学コースを受講し、午後からは、日本生活文化交流協会(JLC)の協力により、香道、書道、茶道、華道、着物、折り紙、津軽三味線といった日本を代表する伝統文化を体験しました。
☆文化講座内容☆
香道(植松伶子先生 日本生活文化交流協会会長)
日本文化概論(白石ユリ子会長代理)
茶道(松澤宗美先生)
書道(増子哲舟先生)
折紙(宮原多嘉子先生)
華道(平野馴子先生・坂巻篁志先生)
津軽三味線(佐々木光儀先生)
きもの文化(都筑綾子先生・高桑慧子先生・中田美保子先生)
さらに、日本における就労事情に関する知識を深めるために、日本の企業やイタリアと携わっている会社などのご高配を得て計7社の会社訪問も実現しました。
☆訪問先企業☆
NHK
楽天
アルマーニ・ジャパン
資生堂
パソナグループ
Tutta Italia
貝印株式会社
また、教育の面、受入体制も大きく改善しました。
4名による経験豊富で熱心な新しい講師陣を招き、初めて準中級と中級のコースを設置することができ、よりよい学習環境が形成されました。
そして、2010年にご協力をいただいたご家族に新しい所帯が加わり、希望した学生は日本の家庭での思いやりのある暮らしを体験し、楽しい時間を過ごすことができました。
コースに携わった講師、事務の方、企業と団体、ホームスティのご家族の皆さんに深く感謝申し上げます。学生にとって大きな成果を得られましたのは、皆様のご協力があればこそです。来年も、さらなる進化を成し遂げる第三回日本語夏期集中コースを目指していきたいと思います。