Aprile fa il fiore e maggio si ha il colore
花のほころぶ4月、大地の色づく5月
こんにちは。イタリア人の大好きな夏まであと一息!5月に入ってシエナはますます活気づいてきました。今回は現代のお祭り、毎年5月にイタリアを横断するミッレミリアのカーレースをテーマにお便りしたいと思います!
近年は毎年5月に開催されるクラシックカーレース『ミッレミリア』。その起源は1927年に始まった自動車レースにあります。現在は世界各地からの参加者が集まり、ご自慢のクラシックカーでブレーシャ=ローマ間の公道を往復。計 1000マイル(mille miglia)の距離を走行します。2012年の走行日程は5月17日~20日の4日間。往年のクラシックカーが行路に沿って各都市のチェックポイントを通過します。情緒溢れる町並みを背景にクラシックカーが連なる様子はなんとも圧巻です!
レースの名前Mille miglia(ミッレミリア)は、走行距離である1000マイルを指すイタリア語に由来しています。レース名の表記法はいろいろとバリエーションがあり、la corsa delle mille miglia、le Mille miglia、la Mille miglia、la Millemiglia など様々です。レースでは「1000 MIGLIA」と書かれた赤いロゴをいたる所で目にします。元々はコースの進路を示すために用いられていたとのことで、さすがに読みやすく目を引きます。
もともとミッレミリアは1927年から1957年までの30年間に開催されたカーレースでした。第二次大戦による休止期間(1941~1946年 )をはさみ、戦前の13レースと戦後の11レースに分かれます。アルファロメオ、フェラーリ、OM、ランチャ、フィアットなどのイタリア車両もちろん、ベンツ、BMW、プジョー、アストンマーチンなどヨーロッパ各国の車両も参加しました。
当時のレースは圧倒的なスピードを競い合うもの。コースである1000マイルの公道を猛進、一気にゴールを目指していました。回を重ねるにつれて平均時速はぐんぐんと伸び、1955年のレースではミッレミリア史上最高の時速157kmにも及びました。そのような熱狂の中、1957年度のレース中に観客をも巻き込んだ悲惨な事故が起きました。その結果、ミッレミリアはイタリア政府により開催中止を命じられることになります。
こうした悲しい事件の20年後、ミッレミリアは1977年にクラシックカーレースとして復活を果たしました。タイムトライアル方式を採用するとともに、参加資格が変更されました。参加車両は、
①1957年以前に製造さていること
②当時のミッレミリアに参加しているか、当時の参加車両と同じ型であること
という二つの条件を満たさなければなりません。行路は以前と同様、ブレーシャ=ローマ間の公道を往復する1000マイルですが、安全一番の優雅なレースへと転身しました。
Aprile fa il fiore e maggio si ha il colore (花ほころぶ4月、大地色づく5月)。自然が色づく美しい季節のイタリアを横断するミッレミリアの自動車レース。 太陽のもと緑もクラシックカーも輝いて、 初夏のイタリアをますます鮮やかに彩り、私たちの心も華やぎそうです!
ダンテ・アリギエーリ シエナ校
ヴァンジンネケン 玲
シエナでは、ゲーテも愛したカンポ広場がチェックポイント。なんともフォトジェニックな景観です。カメラを持ってぜひ出かけましょう!
通過時間:2012年5月19日、午前11時50分に先頭車両が到着
チェックポイント:カンポ広場の市庁舎前
行路:strada Cassia Sud (SR2), strada Massetana Romana (SP6), strada Massetana, piazzale Marcello Biringucci, porta San Marco, via delle Sperandie, via Sarrocchi, via Casato di Sopra, via Casato di Sotto, piazza il Campo/Anello Inferiore (Controllo a Timbro), via Rinaldini, via Banchi di Sotto, via Banchi di Sopra, via Montanini, via Garibaldi, viale Giuseppe Mazzini, via Achille Sclavo, via Giovanni Paolo II, strada Statale Chiantigiana SR222
*その他の都市は、ミッレミリア公式HPで確認できます。