イタリア マンドリン通信 <Un Concerto per raccolta fondi><イタリア人友人のバースデーパーティーに参加><ブラインド・テイスティング>

<Un Concerto per raccolta fondi>

11月に、あるコンサートの依頼がミラノオーケストラにありました。「Concerto per raccolta fondi」というもので、ある家族の6歳の息子さんが脳腫瘍と診断され、友人達が彼らを支援するために企画されたチャリティーコンサートです。

会場は、ミラノからやや離れたPiacenzaの王宮の中の礼拝堂。それは素晴らしい歴史的建物であり、美術館も併設されておりこんな立派な場所で演奏できるなんて驚きです。そして特別なコンサートですからおそらく使用料は無料でそれもイタリアの懐の深さを痛感しました。

集客人数は約150名位。当日、最初は礼拝堂奥の舞台のような場所を想定して、サウンドチェックしましたが音がその中に籠ってしまい、また前面には大きな柱もありそれも音が遮られてしまうと判断。結局客席前のスペースにオーケストラを配置しましたが、ギターだけ上段に乗るスタイルとなりました。

それでも天井も高いですし、アコースティックが強すぎて各セクションが他のセクションの音が殆ど聞こえないという、最悪状況での演奏となりました。テンポを合わせるのが大変で、指揮者の振りしか頼ることが出来ず苦労の連続。

それでも、マンドリン演奏は多分初めてであろう観客でプログラムも聞きやすい曲なので、聴き入ってくれ演奏側も胸をなでおろした次第です。アンコール曲が終わるとスタンディングオベーションの観客と、大きな拍手で大役を果たす事が出来き安堵しました。

演奏終了後はリンフレスコという、ワインや軽い飲み物と生ハム・チーズとおつまみの用意もしてくださり、暖かいもてなしに満足感が一杯。なんとか良い金額の寄付が集まることを願いつつ、ミラノへの帰路に着きました。

<イタリア人友人のバースデーパーティーに参加>

ある週末の休日に、ミラノオーケストラのRが自分の50歳のバースデーパーティーをイベント施設を借りて大々的にするので、親しいオーケストラの仲間にパーティでのマンドリン演奏を依頼しました。私も弾いてほしいと言われOK。

イタリアでは(他の国は分かりませんが)、誕生日を迎える本人が友人達にお祝いを振る舞うという習わしで、オーケストラでも練習日がその日に当たる本人が、発砲ワインやお菓子を用意し振る舞い、がお祝いしていただくのです。結構費用かかります、多分€100位。振る舞う人数にもよりますが。

誕生日当日は、結局オケの10数名のアンサンブル位の人数が参加して、最近弾いている5曲位を観客の前で披露し、拍手喝さいとなりました。

その場所は、ギターマエストロに聞くとよく子供たちのイベントをするのに使用される場所とのこと。舞台があり、角にバールカウンタがありバックには大型の冷蔵庫や水回りのある設備でした。こういう場所は日本にはないですね。勿論有料ですが、一晩借りて€80位みたいでした。安いですね。

お料理は友人家族が用意した、ピッツア・生ハム・チーズ・手作りのオムレツ風のフリッタータ・チップス・パン・サラミなど盛り沢山で、ワインやソフトドリンクも飲み放題。

20:00から開始され、我らの演奏あとは歌の上手い若者が披露し、そのあとはディスコタイムで、それぞれが楽しむ時間となり、0:00近くから三々五々帰宅する人が続き、多分最後は親しい仲間たちでかなり遅くまで続いていたようです。私は眠くなり、その頃にお暇しました。人数は多分100人位は参加していたような。全部ご招待です。改めて、凄いなあと驚きました。

<ブラインド・テイスティング>

前回ワイン試飲会の話題を書きましたが、今回はエノテカワインのイベントの1つで毎月第二土曜日の昼間に、「ブラインド・テイスティング」があるのを知りました。早速11月のその日に、イタリア人友人のGを誘って行きました。彼はプーリアの出身で私みたいにワインを知りたいと言ってましたので、声を掛けました。

午後から日本女性ソムリエのYさんが来ると聞き、その時間に合わせて尋ねました。その日のテイスティングワインはボトルにカバーがしてあり、どういうワインかは決めた共同経営のイタリア人ソムリエのSさんしかわからないと。

グラスの底に大体5口ほどの量をテイスティングします。そのワインは、今まで飲んだことのない味でした。白ワインですがやや黄色が濃い色できりっとした味わいでした。

Yさん曰く、特に呼ばれる種類名はないけれど、通常白ワインは、皮と実を潰して濾したジュースから作られるので、甘さがあるがこれは「macerato」と呼ばれていて、皮と実をともに使い、つまり赤ワインと同じ製法だそうです。そういう白ワインが有る事を初めて知りました。甘さは殆どなく、やや渋みがあり独特の味でした。二番目はロゼに近い色でしたが、やはり一番目に近いもの、三番目は少し甘く飲みやすいものでした。
その日に訪れた方々は、私ともう一人の女性が日本人であとはイタリア人のよう

でした。おひとりフランス女性でしたが、流暢なでもややフランス語訛りのイタリア語を話されてました。ソムリエの方も何人かいらしたそうです。

私の友人Gも、そこにいらした方々をお喋りしたり、ワインについて意見を述べたりとちょっと面白い時間を過ごせ、後で楽しかったと言ってました。彼はそこに居た、日本人女性とも日本語とイタリア語で会話していて、これも日本語を話したい彼としては、良かったようです。なかなか日本語を使う機会もないですし。勿論私ともイタリア語メインですが、時折日本語も交えるので面白いのです。

後日エノテカワインさんのFacebookでそのワインの正体が明らかになってました。なんと2本はギリシャのワインでしたね。まず選ばないでしょう。貴重な試飲でした。また来年から毎月行きたいなと考えています。