<新年最初のミラノオーケストラのコンサート>
新年開けて最初のコンサートは、”VIVA NAPOLI!”というタイトルで、ソプラノ歌手2人・テノール歌手三人との共演カンツォーネ・ナポレターナ特集でした。
プログラムは、それぞれの歌手が歌い、オーケストラがナポリに因んだマンドリン曲を挟み合計12曲でした。今回は、先月クリスマスコンサートが終わってその後バカンスに突入したため、練習とリハーサルをする日が少なくというか1回しかありませんでした。
コンサート2日前の夜、歌手2人とのリハーサルでした。オーケストラも殆どの譜面が初回であり、難易度は低いにしても歌い手とのテンポ合わせが難しく、?で終了し、やや不安残るなか当日の事前リハーサルとなりました。
しかし、いつもと同様2時間前集合でありながら、時間通り来たのは10名足らず・・・開始時間は30分遅れでした。テノール歌手とはその時初めてのリハーサルでした。なんだか分からない部分ありのまま本番突入。指揮者に合わせるしかないのです。歌手も、思わぬところでリタルタンド(ゆっくり)したりしますから、目が離せませんでした。つまり、歌手と指揮者を見つめつつの演奏(伴奏)でした。
まあ、多少不明瞭でも観客は歌手しか見てない(聴いてない)ので、余り気にせず目立たずで無事終了。皆偉い! さすがはイタリア人です。本番強いですね。練習ではあんなにメタメタでしたが・・・
北イタリアで、南の音楽をするのは結構珍しいですが、満員で観客は大喜びでした。やはり歌は大好きで一緒に歌ってました。まずは一安心でした。
<本格的劇場での学生指揮者への指導テレビ放送>
私が素晴らしい番組と思う一つに、イタリアでの有名な指揮者(スカラ座他)による若い勉強中の指揮者への、本格的劇場でのオーケストラ指揮指導放送です。
何度か見ていますが、ある夜に偶然に見ました。指揮者は、「Riccardo Muti(リッカルド・ムーティ)氏」で現代を代表する巨匠として知られています。
画面を見て驚きましたが、若手フル・オーケストラに、本格的なオペラ曲なので若手オペラ歌手も勢揃いしており、そのオペラ曲の指揮を手取り足取り指導するのです。つまり、オーケストラ・指揮者・歌手全部の指導なのでした。
勿論観客は関係者のようでしたが、その劇場はRavennaの本格的劇場でした。その放送は数時間に及び、学生指揮者がアジア人からイタリア以外の外国人含め、5~6人も登場しました。学生達はまだ指揮の振りが私から見ても、素人風で棒立ちでしたが、それでもこの有名な超一流の指揮者は、決して苛立つこともなく、ユーモアある指導と説明に唖然としました。なんと学生がリラックスして笑顔でその指導を受け入れているのです。
本格的な劇場で、フルオーケストラ・オペラ歌手というその舞台で指導受けるなんて、日本でしたら(まずないでしょう)学生はコチコチになると思います。
しかし、全体を通して何回もダメ出しをそのプロの指揮者はしますが、オケも歌手達も当然ですが学生指揮者に従うのです。
私は、こういう経験をさせてくれるイタリアの音楽指導の理解の深さに脱帽でした。素晴らしいです。大好きな番組の一つです。
<新しい友人との会食>
私の友人Sが、ミラノ学んでいる「占い教室」で知り合った友人との夕食会に私も招待してくれました。肉団子鍋! 喜んで、プロセッコとリクエストの抹茶ティラミスを作り持参して行きました。勿論小豆も炊いて。抹茶のお菓子は人気ですね~。
そのイタリア人女性Hは、ヴィオラ奏者で現在は引退して、現在は室内楽のクァルテットを編成しているそうです。多趣味でハーブも勉強しているとのこと。
私と友人Sはミラノ近くの山のハイクで知り合いましたが、彼女は画家で表千家の
茶道マエストラです。遊びでアコースティックギターを弾いたり、着物の着付けも互いにします。共通の趣味と私と同じ1人暮らしなので、何かと一緒に行動することが多いです。2人とも好奇心旺盛で何でも興味が沸くのです。私は音楽の楽しさとコンサートに出かけることを勧めました。そして今回の彼女の友人Hは北のBolzano出身で、山に詳しいです。
たった3時間でしたが、私達はかなり互いの情報交換を得て親しくなりました。Hさんは、私のイタリアマンドリン留学の経緯を興味を持って聞いてくれました。ご家族も器楽奏者がいて、4月にミラノで室内楽コンサートをすると聞き、私達は是非聴きに伺いたいと申し出ました。日本文化にも親しみあり、この日の和食メニューを全て美味しそうに平らげて、楽しい時間を過ごしました。
友人のお蔭で、新しい出会いはとても嬉しいです。マンドリン仲間は居ますが、音楽以外日常では中々イタリア人と親しくなれる機会は少ないので、これからの展開が楽しみです。