『日伊文化研究』は、さまざまな視点からひとつのテーマを掘り下げる「特集」、研究やエッセイなどの「自由論題」、「新刊紹介」の三つを常設の項目とし、その他に「講演」「追悼」「書評」などの項目を適宜おいています。2020年発行の第58号では、次の項目で原稿を募集しています。『日伊文化研究』は会員にひらかれた発表の場です。積極的にご応募ください。
■次号特集「18世紀のイタリア」のご案内
しばしば「危機」「衰退」「頽廃」などの形容語で語られる17世紀が終わり、18世紀が始まる頃からイタリアは緩やかな回復の局面に入ります。とりわけ、イタリア諸国を巻き込んだヨーロッパ諸王朝間の戦争がひとまず終結した18世紀後半に、諸国は政治・社会・経済において、それぞれ独自の変化を遂げます。
文化活動も活気を取り戻します。イタリア音楽はオペラと器楽の両面でヨーロッパをリードし、絵画では「ヴェドゥータ」の画家たちが活躍し、文学ではメタスタージオ、ゴルドーニ、パリーニ、アルフィエーリらが登場します。思想界の活況は更に目覚ましく、ヴィーコ、ジャンノーネらナポリの文人たちを皮切りに、多士済々の啓蒙思想家・改革者たちの登場を迎え、やがて世紀末の革命家たちの活動に至ります。
「グランドツアー」は、イタリアの風景、古物、遺跡、建築の新たな意味づけに貢献します。コスモポリタンな「文芸の共和国(=ヨーロッパ)」において、イタリアとイタリア人は重要な役割を果たしたのです。
上に書ききれなかったことを含めて、18世紀は魅力的なテーマにあふれています。どしどし原稿をお寄せください。
【論文】デジタル化された原稿で、40字×40行9 ~ 11枚(図版〔1枚400字見当〕、註を含む)。
【エッセイ】デジタル化された原稿で、40字×40行6~9枚(図版〔1枚400字見当〕、註を含む)。
■自由論題
【 論文】イタリアの歴史、文化、社会、経済あるいは日伊関係に関する優れた論文を募集します。
デジタル化された原稿で、40字×40行13 ~ 15枚(図版〔1枚400字見当〕、註を含む)。
【 エッセイ】イタリアに関するユニークな切り口の文学的味わいに富んだ作品を募集します。
デジタル化された原稿で、40字×40行7 ~ 9枚(図版〔1枚400字見当〕、註を含む)。
■新刊紹介
2018年10月以降に刊行されたものを対象とします。デジタル化された原稿で、1500字以内。
・投稿は日伊協会会員であることを前提とします。 ・連続投稿は原則として受け付けません。
・2019年6月に開催される編集委員会で審査のうえ、採択(仮採択、条件付き採択を含む)を決定します。仮採択、条件付き採択の場合の最終原稿締切は同年9月30日とし、その段階で編集委員会が再閲読します。最終原稿はデータおよび打ち出し原稿にて提出していただきます。著者校正は原則として初校までとします。
・原稿料はお支払いしません。なお、原稿はお返ししません。
・引用文献の書き方など、本誌の書式の「執筆マニュアル」、またバックナンバーをご希望の方は、協会ホームページをご覧いただくか、事務局までお問い合わせください。
原稿締切 特集「18世紀のイタリア」…… 2019年5月31日
自由論題…… 2019年5月31日
新刊紹介…… 2019年8月31日
送 付 先 日伊協会「日伊文化研究事務局」宛