イタリアマンドリン通信<シーズン開始><音楽仲間><アルザス旅行>

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<シーズン開始>

9月初旬に日本のバカンスから戻り、早速一つ演奏機会がありました。ミラノオーケストラはミラノ市のカルチャープログラムの組織に属しております。毎週木曜日はオーケストラの練習日でもありますが、音楽監督のマエストロがマンドリン教室も開催しており、その日は他の教室同様にそのPRと告知を兼ねた「オープンデイ」のコンサートでした。場所はある中学校の中の観客席のある広い部屋で、出番は夜20:30頃でした。他にダンス教室、コーラス、器楽演奏など色々披露されていたようです。

コンサートと言っても3~4曲の演奏でしたが、観客は子供を持つ親とそのお子さんが中心でした。マンドリンに興味を持ってくれたらよいなあと思いつつ、マエストロと指揮者が日ごろの活動状況を説明後、演奏はすぐ終了しました。この組織は、音楽だけでなく様々なカルチャープログラムを実施しており、ジャンルは多岐に渡っています。この組織に属していることから、ミラノ市内から演奏オファーが多いのです。

また、ある日の練習にはアメリカからフェッラーラにマンドリン留学をしているシニアの男性が飛び入り参加してました。彼はその週末の演劇プログラムのマンドリン伴奏に興味を持ち、是非参加したいとのことでした。英語教師をされていたとかでイタリア語もある程度わかり、ミラノのメンバーからも歓迎されて楽しかったようでした。

<音楽仲間>

昨年知り合ったミラノの音楽友人が二人います。一人は18歳でイタリアに留学しイタリア男性と結婚し、ミラノスカラ座バレエダンサースクールの伴奏、オペラやバレエのイタリア海外レポートを寄稿しています。もう一人は彼女の友人で、日本である小学校の音楽教師の仕事をしており自身もソプラノで歌い、勿論ピアノも抜群に上手くリコーダーも吹きます。学校を休職しての音楽留学で、昨年は歌のレッスンそして今年2年目はなんと音楽史も専攻していました。音大出ですがイタリア語で更に知識を深めて、日本に戻ったらそれを活かした授業と指導を試みたいと。素晴らしい意志と学習意欲ありすっかり私達は意気投合しました。

3人で演奏してみたいと私が提案し、先日ミラノの音楽学校の1室を予約しました。彼女達がピアノと歌とリコーダー、私はマンドリンで殆ど即興です。二人はピアノの名手で即興が得意。私が持ち寄った楽譜は殆どギター伴奏なのですが、あっという間にピアノ伴奏とメロディを奏でてくれました。凄いです!こんなコラボが簡単に出来るのもイタリアならではで、音出しできる場所と仲間がいるからこそ。これからもレパートリーを増やして、何かしてみたいなと思っています。

また、ある夜その一人がジャズピアノを習っているマエストロが弾いているジャズバーに遊びに行きました。サイトにも地図にもない隠れ家的な場所でした。その友人達はサプライズがあると言ってましたが、なんとマエストロから二人のピアノ連弾即興を披露してみたら?と誘いがあったそうで、他のお客様の前で二人は見事に2曲ジャズ曲とアニメテーマ曲を披露しました。ビックリでした! 正にサプライズ。こんなお店で弾かせて貰えるお店の懐の深さと「Bravi!」と褒めてくれる温かさをとても感じました。勿論録音しました。貴重な経験した二人を見て嬉しかったです。

<アルザス旅行>

9月下旬の週末に、ミラノの日本人2人とイタリアの旅行代理店でアルザス地方のバスツアー旅行に2泊3日で行きました。イタリア旅行代理店のツアー旅行は初めてで以前から興味ありました。丁度私は夏の間はビザの更新中で仮の滞在許可証しかなく、旅行代理店は、正式に許可証が下りてからでないと旅行の申し込み受付は出来ないと言われました。つまり、その間外国には行けない、日本に一時帰国するにもヨーロッパ便は乗り換えは出来ず(入国出来ない)、アリタリアの日本直行便かアジア・中東航空会社の便しか選べません。幸い旅行前2週間前に滞在許可証が発行され、無事申し込みが出来ました。

アルザス地方はフランスとドイツの国境地帯沿いにあり、古くからドイツとフランスの度重なる戦争で両国の領地としての複雑な歴史を得て、現在フランス圏となっています。旅行で訪れたのは主にストラスブールとコルマールそして周辺の美しい小さな村です。地元の言語はフランス語ではあるけれど建物や食文化・村の名前もドイツだと思いました。度重なる過去の戦火で町は幾度となく再建されたそうで、コルマールは戦火を逃れた古い街並みだそうです。

ツアー人数は48人位でバスは満員、私達以外は北イタリア在住(ヴェローナ・ブレイシャ・ミラノ周辺)のイタリア人等でした。とても礼儀正しく大人しく、また時間に正確(集合など)で3人で南イタリア人が居ないとこうも違うのかと納得しました。

朝食と夕食付の低価格ツアー(mezza pensione:メッザペンシオーネといいます)でした。バス運転手・添乗員・現地ツアーガイドともにベルガモ人で(旅行会社がベルガモ)、特に添乗員女性のイタリア語は分かり易く・丁寧・親切で良い方で満足。3日間一緒に同行すると皆親しくなり、軽いお喋りしたりと和気あいあいで過ごせました。幸い天気も抜群で写真も美しく撮れ、こういう旅行も楽しいと感じました。バス旅行ですから気楽に乗っているだけで、あちこち案内とガイド付きで個人旅行とは異なり中身が濃い充実した3日間でした。また参加してみたいです。