<マンドリンサマーキャンプ>
毎年恒例となったモデナのグループ主催のマンドリンサマーキャンプ、今回は3回目の参加となりました。前回まではGaiatoというモデナの郊外でしたが、今年はモデナから約1時間程のゾッカ(Zocca)という小さな山の上の町で行われました。
音楽とイタリア語会話の5日間の嵐の中、マエストリ(先生)3名のコンサートが14日夜に、そして最終日は参加者の発表会とファイナルコンサートでした。毎日練習した成果を発表しました。私はミラノオケの友人とデュエット、ソロで先生のピアノ伴奏で演奏したかった曲を披露しました。
ソロは最初どうしても上がりましたが、直ぐ慣れて演奏出来ました。皆いい曲だと褒めてはくれましたが、まだまだ反省点が多く、引き続き練習が必要だと感じました。今回別なイタリア人のマンドリンのマエストロの指導があり、また違った観点があり、収穫がありました。
ホテルは三ツ星でしたが、設備とサービスはとてもそれに達するレベルではなく特にマットレスが柔らかすぎて、体が休まらず、またシャワー設備も悪くて寛げる環境ではありませんでした。レストランの食事はまあまあでしたが、時間が掛かり過ぎ、休憩する時間がなくなり、かなり疲労が溜まりました。同室のイタリア女性は途中からマットレスを床に敷いてました。しかもある朝は3:00頃、近くのディスコの大音量の音楽で起こされました。あんな小さな町でこんな騒音に会うとは思いませんでした。。。
<サマーキャンプ終了後のアペリティーボ>
ある参加者の家(生家)がゾッカの近くにあり、最終日のコンサートが18:00で終了後、サマーキャンプの参加者からアペリティーボに招待されました。私は当初モデナまで車で送って貰い、そこから電車でミラノに帰る予定が、ミラノオケの友人が自宅まで送って貰うことになりました。成り行きからアペリティーボにも参加することにもなりました。予定はすぐに常に変わるのがイタリアです。自分の思うようにはなりません。。
その家は大きく、庭は広大で招待されたメンバーの車約7台がなんと入口からの敷地に全部駐車出来たのでした。庭にはなんと樹齢数百年と思われる大木が何本もありました。
用意されたアペリティーボは、ワイン、スプマンテ、生ハム、サラミ、インサラータ・ディ・リゾ、グリルしたサルシッチャ、フルーツ、手作りのデザートと盛り沢山でした。そのご家族の温かいもてなしに、皆とても寛げてお喋りと楽しい時間を過ごすことが出来ました。このご家族はミラノ在住で、毎週ミラノオケの練習後いつもご主人が私を自宅まで送ってくれる方で、このマンドリンのサマーキャンプ中も練習を一緒にして過ごしました。
20時過ぎ、帰りの挨拶が続き、これが長く約30分以上かかり中々出発になりません。いつもどこでもそうですが、時には数時間にもなるとか。送って頂けるのは有り難いのですが、遅くなるのが気になりました。車で約3時間はかかると思いましたから。「ユミコ、ミラノまで車で送ってもらえる君は幸運だよ!」とあるメンバーから言われましたが、ホントは電車で早く帰りたかったけど、そうは行かないのがイタリア。
以前は、私は余り会話が続くほどのイタリア語ではなかったのですが、参加3回目ですから親しくなると当然会話が増え、頭がず〜っとイタリア語モードでしたからかなり疲れが溜まりました。会話長いですから。。帰りの車中も、寝ようと思ってワインをかなり
飲みましたが、後ろの席で、隣に座った女性の孫の写真を沢山見せてくれ、説明続き、飲んだワインで眠気をこらえてコメントするのが大変でした。しかし、よく喋る!
マエストラの西山さんも、あるメンバーがブレイシャの家まで送って貰うことになり、後で聞いたら、到着するまで(3時間)喋りっぱなしだったとか。。。その彼はいつも話が長いのを知ってましたから、私は同乗しないで良かったと胸をなで降ろしました。モデナ→ブレイシャ→ベルガモ→レッコ(彼の家)まで一体何時間掛かったのでしょうか?5~6時間位かな?イタリア人は遠回りでも気軽に送ってくれます。全く親切です。車の移動が当たり前なイタリアでは、7時間車で移動も普通です。勿論大抵一人で運転です。それも決して若くないのです。70歳超えていても車の運転は現役です。日本じゃ有り得ない。
ミラノに23:30に着き、やっと自分のベッドで快適に寝られました。今回、ホテルではイタリア人女性と相部屋でしたから、合間も会話は続きあまり休めませんでした。イタリア人は本当に夜が強い!ついて行けませんです。。でも、参加者とは親しく更に打ち解けて、秋にモデナでコンサートあるから一緒に弾こうと誘ってくれました。
<Concerto della Musica Antica>
フルートの発表会で知り合ったピアニストの女性から、毎年6月から8月の間にミラノのチェントロにある、主に教会での古楽のコンサートが開かれることを聞きました。早速調べてみると、かなりの回数がありました。
チェンバロ、チェロ、ヴァイオリン、オルガンなどの器楽演奏と合唱のコンサートで、この催しは6年目。セミナーとコンサートや、チェンバロの国際コンクール、そのあと優勝者のコンサートもあり、チケットも€10~€15で安く、一部は無料でロケーションもDUOMOやSan Babira、Lanza、Cairoli、Sant’Ambrogio と中心地に近い知られた教会で開催されるので、主に、地下鉄などの公共交通機関が利用出来る良い場所です。
マンドリンのサマーキャンプから戻ると、早速友人から誘いがあり、チェンバロのコンサートに行きました。その教会はチェンバロのコンサートにはふさわしい小さな落ち着く教会でした。
しかし、蒸し暑く風のない夜でした。観客は扇子を仰ぎながらですが、大変なのは演奏者です。1曲終わる毎にタオルで汗をぬぐいながらの、素晴らしい演奏でした。友人曰くこのチェンバロ奏者は世界的にも知られた方で、日本であれば高額のチケットがあっという間に完売になるでしょうと・・・バカンスで人も少ないミラノの住人のための、夏季期間のこれらコンサートを安価な料金で楽しめる幸運を感じました。なんという企画でしょう!
来週はチェントロ国際コンクールのセミファイナル、ファイナル、そして優勝者によるコンサートと立て続けにあります。若い日本人がノミネートされているそうです。もし順位に入ったら嬉しいです。
<ミラノの道路清掃と騒音>
ミラノの道路清掃は、週に何日か、深夜なんと2時頃と午前中9時頃、と大体2回あります。私のアパートは十字路の角に位置しており、窓側なためその騒音はかなりのボリュームです。清掃車は更に往復してますから、午前中家の窓からその清掃車がゆっくりと騒音を立てながら道路を清掃する様子を見たとき、もう一人の清掃担当者が箒で道路の中央に掃き出しているのが見えました。
イタリアの町中の道路という道路(時には歩道も)は全て駐車で埋まっており、道路清掃車がその淵に溜まったゴミ(殆どは皆が投げ捨てるタバコの吸い殻)を走行中の回転ブラシで回収するのは不可能だと見ていました。ああ、時折はこうやってするのかと納得。深夜はわざわざ窓を開けて見ないので分かりませんでした。
またイタリアでは、午前中或は一日中広場や幅の広い通りでメルカートが開かれます。ある日、たまたま車で通った広い通りの中央分離帯のような所でメルカートのお店が閉めているところを通りかかりました。なんと、通りはその各業者が廃棄した段ボール・ビニール袋や沢山のゴミが散乱し一部は空中に飛んで、車道はゴミだらけ・・・
私が車に同乗していたマンドリンの友人シニョーラに「凄いゴミだらけ!こんなに捨てていってどうするの???」と言ったら、返事はこうでした。「ああ、Yumiko,大丈夫よ。彼らが帰ったあと、道路清掃車が来て、回収して皆綺麗に掃除するから」と・・・
清掃・回収する以前の問題と思っていた私は、多分そういう返事だろうと予測していました。汚く散らかすこの習慣は、何もここだけではなく、日本以外の国は大体こんな様子でしょう。どうして段ボールを畳んで、ごみを袋に入れて置いていかないのか?不潔で不愉快で日本人の私はその疑問を持ってしまいます。空中に舞ったゴミの中を車で走行したとき、車中にいて良かったと思いました。あんな空気は吸いたくありません!
確かに、例えば海外ではスポーツ観戦で、唯一自分たちの席のゴミを回収して持参した大きなビニール袋に入れて、立ち去るのは日本人グループだけ。アメリカの野球中継を見てると、選手のボックス側の床は選手のゴミだらけです。
日ごろイタリアのTVで、健康に関する特集を見ていて、コレステロールやビタミンCなどの食べ物摂取の話や、健康管理についてあんなに議論しているのに、この感覚は本当に理解出来ません。
また普段から、家の立地環境から音は日常で車の走行音は勿論のこと、救急車・宣伝カー、ゴミ回収車、清掃車、いつも何かに反応して鳴り響く路上の車のアラームの物凄い音、そして最近は向かい斜めで始まった建物の改修工事です。
夏になり家にいることが多いため、一日中音の中で暮らしているという状況です。交通の便が良いですし、都会育ちですから慣れてはおりますが、さすがに深夜の道路清掃車の騒音と、早朝の瓶回収車の回収の瓶・ガラスの満載の大きな収集BOXをひっくり返すあの「ガラガラガッシャーン」の音には閉口します。飲食店が並ぶ通りに位置しているため、週末は午前1時~2時まではまず静寂は有り得ません。夏は大体、耳栓をして寝る日々です。
朝は、街路樹の鳥達のお喋りで眼が覚めます。山なら良いのですが、騒音の中にこれまた結構な音量で、このコラボには中々慣れないですね。お昼と夕方には近くの教会の鐘の音が・・・ ま、これはヨーロッパの風情で騒音とは感じませんが。