<ミラノオケのコンサート:スフォルツァ城広場>
前期最終のミラノオケのコンサートは、ミラノ中心にあるスフォルツァ城の中の広場でありました。
このFestaに参加するかどうか、3月に色々議論されました。今回は前夜にもあり、連夜なのです。議論白熱の結果、(チケット有料ではあるけれど、普段とは異なるこの有名な場所での演奏することはとても意義がある)とほぼ全員での参加決定がされました。今回コンサートは前期最後になるので、2つのうち1つは出演しようと思ってました。
しかし、2週間前の夜の練習に行くとまばらな人数・・・ もうバカンス開始の雰囲気ありありでした。。委員の一人が私に、「Yumiko,2つのコンサート参加よね?!」「はい。。」と答えている私。「そう!良かったわ!」。いつも前列で弾いている2人のご婦人たちは「Yumiko, 私達出ないから1番前で弾いて!」。もう決定でした。5月より左肘を痛めてしまい、今回は軽く弾いて済まそうとしていた私は甘かった。しかも曲目が多いし、速く弾く曲も多い。しかも何と最前列での演奏をすることとなってしまった。
しかし、あの3月の議論は一体何だったのか?集客は出来るのか?不安要素がかなりあった中、1週間前からエンジンがかかり、やっと「全員参加のこのコンサート。なんとしてでもチケット売って集客せよ!」とのメッセージの日々。「あと5日!」なんて掛け声も。。。今頃言っても、ちと遅いと感じつつ、皆それなりに活動始め、やっと動き出した集客活動でした。誰かが「チケット4枚!」と書けば、他方が「チケット追加2枚!」と続く。イタリア人は直前にならないと本気モードにはならないこのいつもの事。さて、当日はいかに???
夜の広場でのコンサートは久し振りで、開放感溢れる夏のイベントは楽しみでした。それも素晴らしいロケーションでの演奏です。実際現地で舞台を見たらワクワクしていました。しかしその日朝早くに雷雨があったため、客席には雨溜まりが・・・ まずその水を捨てる作業から。数百の席ですから大変でした。
20:00過ぎから受付開始し、お客様が続々と来られ、中々よい滑り出しでした。心配した客席もまずまずの埋まり具合で、演奏する我々としては、これで良い演奏をする気分が盛り上がりました。心配した雷雨はなく、夜の素晴らしいロケーションのこの会場で、お客様の反応も良く、気分良く演奏が出来ました。早朝の雷雨のお蔭でとても涼しい野外コンサートととなり、約1時間40分の演奏を無事終え、嵐のような拍手とスタンディングオベーションでアンコールを2曲を終え、今年前期の活動が終了しました。しかし、蚊が多く演奏中もブンブン飛んできて、虫除けスプレイの効果空しく、手足を12箇所以上も刺されました。
今回はバカンスに既に出てしまったメンバーも数多く、全員参加とはなりませんでしたが、やる気あるメンバーだったせいか、団結していつもより中身ある充実したコンサートになった気がしました。チケット販売や、受付でのCD販売、アンティークマンドリンを展示したりとお客様へのアピールをいつもより熱心にしていました。良い締めくくりになったと満足して、ビールを飲んで帰り気分最高でした。
<発表会でギターと二重奏>
5月中旬にギターレッスンを受けている学校で、フルートのクラスのマエストロからそのクラスの発表会でギター伴奏をしませんかと提案があり、興味ありお受けして練習をし始めました。ギターを始めて2年ですが、普段オケで演奏している経験から依頼されたのだと思います。
フルートのマエストロは、以前スカラ座のオーケストラで主席奏者だった方で、実際に一緒のレッスンに参加した時は、その指導ぶりはマンドリンを弾く私にとってとても参考になるものでした。フルート生徒はティーンエイジャーの日伊ハーフの女性で、ミラノの音楽院でも勉強しているそうですが、この先生のレッスンを受けられることを満足しているとのことでした。
始めは二重奏をする段階で、呼吸を必要とする楽器とのタイミングが合わずちょっと考えました。2~3回合わせで呼吸が合うようになりました。お互いに確認しつつ、意見しながら練習を進めました。
発表会当日のプログラムは、幼い少年達のデュオ、先生とのデュオ、ピアノ伴奏、ピアノとチェロとの三重奏、ソロ、そして私ギターとのデュオとバラエティに富んでいました。私も初めての経験で少し硬くなりましたが、彼女の演奏を聴きながらテンポを合わせて、乱れないよう心を合わせて、無事最後まで(多少ミスはありますが・・・)、終わりました。観客の拍手とマエストロの笑顔で、私達の演奏が上手く行ったと思いました。
勿論正確に弾くのは当然として、同じ気持ちで曲を弾くと言う、寄り添いがとても大事だと感じました。二人で演奏するのは特にそれが必要ですね。ピアノの友人が言ってました。「一緒に歌うのよ」と。特に私は伴奏者であくまでソリストを支えるという役目です。異なる楽器との伴奏をしてみて知った良い楽しい経験でした。
そして後日、ふと北イタリア日本人会の秋のコンサートで器楽演奏者を募集していたことを思い出し、フルート奏者とピアノ伴奏者を推薦しました。締め切り間近だったため、私が取りまとめて手続きをしました。フルート奏者のご両親もとても喜んで下さり、こんなご縁で新しい展開が生まれたことを嬉しく思いました。
<映画鑑賞>
映画好きの友人からの情報で、「Rassegna Speciale a solo 3 Euro」という特別鑑賞期間上映があり、涼みに(?)行って来ました。家から近いので気軽に行ける小規模の映画館です。通常映画が€8ですが、今回はなんと€3です。翌月3日まで約1か月間に毎週水曜日に上映されます。
勿論、イタリア映画のほかにフランス、アメリカ、イギリス映画色々。チラシがあり、裏にはあらすじがイタリア語であるので、事前に読んでいけば勉強にもなるし、実際映画を見るには全部の言葉が理解出来なくてもポイントを押さえて理解出来ると思います。今回の映画は、ある二つの家族の複雑な事情にまつわるストーリーでしたが、演技が素晴らしくとても心に沁みる良い映画でした。
映画大好きの友人は、ほぼ毎週何かしらの映画を観ていて、映画の観方を理解しており、私も少し見習おうと思いました。というのは、もともとTVが好きではなく、じっと数時間テレビの前で観るというのが苦手なため、映画・スポーツ中継など長い番組はほとんど観たことがありません。映画は訛りあり特徴ある喋りなど普段聞きなれない台詞が沢山あり、(勿論、イタリア人が笑っても笑えませんが・・・)今回もナポリが舞台でしたので、当然ナポリ弁があり、?の連続でした。幸い主役クラスは標準語ですので、分かる言葉があると嬉しかったりしました。
<イタリアのハイキング Canzo>
ハイキング第二弾は、前回と同じ方面の近くの山に登りました。朝7:08の電車で、久しぶりの早起きで気持ちよい一日の始まりを感じました。
駅からの登山コースを行くと人も多く、ファミリーで来ているグループや犬連れも多く見かけました。沢沿いのなだらかな道を、ゆっくりとしたペースで行くと、沢では犬や子供たちが嬌声を上げながら、冷たい水のなかで遊んでいるのを見つつ、更に登って行きました。
約1時間半で、アグリーツリズモに到着。大きな農場で放し飼いの馬や羊、ヤギがゆったりと草を食みながら移動している様子、人慣れしている家畜でした。友人によると、この農場で作っているヤギのフレッシュチーズが絶品ということで、早速中に入ると狭い店内にはヤギのチーズ、冷えたヨーグルトを買うお客さんで一杯。順番を待ちながら私はチーズ6つとヨーグルトを購入。持参した凍らせた水を入れた保冷バッグに入れ、暫く小休止。
大体、ハイキング客はここまでで、更に上を目指すのは我々と少数の登山経験者と見えました。余り居ないのです。イタリアではジョギングもそうですが、大体が男性で女性の姿を見ることは稀です。殆どが一人か二人組の男性が多く、日本のように女性の年配者がハイキングする姿は少ないです。
そこから約1時間半ほど登ると広い山頂に出て、素晴らしい眺めが待っていました。Sasso Malascara(Sasso Malascarpa?)と言い、四角の切り立った岩が積んである面白い光景でした。そこに何とマウンテンバイクを担いで登って来た、若くないカップル!最後の登りは岩場で結構しんどい登りでしたからビックリでした。
下りは別な山道を取り、1時間半ほど下ると山小屋があり、そこには大勢の人々が丘の上で、水着およびそれに近い姿での日光浴。日本ではまず見られない光景です。日焼けが怖いですね~。そこには、割と気楽に登れるルートがあるそうで、沢山の人が来るそうです。
更に下山するルートは、やや急勾配でもあるので、出会った人もまばらでした。登山したときの分岐の渓流に出て、下に下りると水場があり、持参したペットボトルに美味しい水を汲み、約12k程を歩いた疲れと脱力感を感じつつ、気分良くミラノに戻りました。