<ヴェネツィアのカーニバル>
ミラノからヴェネツィアは割と近いので、好きな場所の一つです。なんといってもあの現実離れした町は魅力一杯です。夏はかなりの観光客で狭い路地を歩くのは大変ですし、運河の匂いも強いのですが、冬はさほどの人出もでなくお薦めです。それ程寒くないですし、潮位が上がる日(acqua alta)以外なら静かに過ごせます。
今回はかねてから行きたかったカーニバルを見に行きました。土日にイベントがあり、サンマルコには仮装のコンテスト開催していたり、町中に仮装をした人々が闊歩しており、写真を100枚位撮りました。一般の人が仮装している場合もあるのですが、どうも町が保存していると思われる様々な時代衣装を、地元の人々がまとっていると思われます。あまりにも完璧な衣装とマスクであり、とても個人で所有しているとは思えないものが多かったのです。仮装の人々は町を闊歩しながら、観光客の写真撮影に常に応じてポーズをとり、時にはプロのカメラマン達の要望に応じながら、ヴェネツィアのサンマルコ周辺と街並みの中で写真撮影をしていました。
一体どの位歩いたのでしょうかと言う位、歩き回りました。当然公共交通機関はヴァポレットという船しかありませんが、1回€7.5もするのでそんなに乗る気にはなりません。
ヴェネツィアの料理というと海が近いですから海鮮料理でしょうが、イカスミのパスタ位でしょうか?ですから高いレストランは避けて、今回はバーカロという地元の一杯飲み屋?的なお店を探して、そこでおつまみを少しづつ選んで、ワインで頂きました。表通りはレストランとバールしかないですが、路地の奥を探すと幾つかあります。
小さい店ですが、地元ヴェネツィアの人との会話も楽しいですし、お薦めの一品を聞いて美味しく頂きました。安価です。なんと宿泊した主人から聞いたのは、「PIZZAを食べるなら、チェーン店のほうが安いし美味しい」と。。。確かに観光客価格の店ばかりですから。
今回はこのイベントでさぞかしの人出と想像しておりましたが、ミラノからの電車もガラガラでしたし、町も夏程でもないし、なんと宿泊もローシーズン価格で今回は交通費と宿泊で€100で済みました。意外と低コストなので、旅行での一般の方も気軽に行ける楽しいイベントだと思います。
<アパートの雨漏り>
日本からイタリアに帰った次の日、天井を見たらなんと大きな雨染みが!昨年もあり、2回目でした。私の部屋は最上階ですぐ上は屋根裏の物置となっており、屋根の瓦が壊れて雨が吹き込んだのです。以前からアパート全体で修理が必要とのことですが、最上階以外の部屋には関係ないことだと、幾つかの部屋の持ち主は費用を負担することに合意していないとか・・・それを聞いて、隣人の方に天井の染みを見せました。今回の雨はさほどではなかったにも関わらず、私の部屋の上に雨漏りがひどく、「もし嵐のような事になれば最上階全体に大きな被害が出て、大変な費用がかかるから皆で何とか大きな声で抗議しなければならない」と怒ってくれました。
日本のマンションでは毎月の管理費と修繕費を積立てて建物全体の費用にあてることが通常ですが、ここイタリアではどうもそうではないようです。とは言え、私の小さな部屋の天井の大部分の染みは見ているだけで不愉快で、あらためて貸主のオーナーさんに不満と不安を訴えました。このまま屋根の修理がされないと、私の部屋の天井全体が染みだらけになることも考えられるのです。
オーナーさんは彼のお抱え業者を派遣して見て貰うことになり、もし乾いていたらすぐペンキを塗ってくれることになりました。その翌週、すぐにペンキ塗りと屋根瓦の修理をしてくれました。瓦は4枚ほど割れておりました。染みがなくなり白い天井でスッキリしました。
他の友人にこの話をしたら、なんと彼女のアパートも天井上にある管の水が漏れるので、年3回天井を塗って貰っていると!原因を解決しない限り、この状況は続くので何度も抗議しているそうですが、解決には至ってないそうです。まだ私はましな方なんでしょうか?
家の問題は、友人と話すと必ず有ります。ある友人のアパートは家に居た時に、天井にある隙間から突然大量の水が落ちて来て、近所に住んでいた私は連絡を受けて飛んで行きました。。勿論大家さんも呼びましたが。
そういえば以前サレルノに留学していたとき、洗面台の下の水道管が破裂して、あっという間に寝室に水が大量に流れ込み、プールのようになってしまったことを思い出しました。慌てて大家さんに連絡したらご夫婦で飛んできて、直ぐに元栓を閉め、戸棚にある大量の毛布で水を吸い取り、慣れた素早い手つきで対応してくれました。あの大量の毛布はそのためだったのかと後で納得しました。明くる日に学校で、宿泊担当のイタリア人が私に「Yumiko、昨日はアパートの寝室で泳いだんだって?」と言いながら笑ってました。。
<ミラノとローマのタクシースト>
私が日本からミラノに戻り、タクシー乗り場で待っていたら、いつもは何台も並んでいるのに1台も来ません。並んでいた女性に「おかしいですね~」と話して、遠くの通りを見てもタクシーは走っていません。私は「もしかして、ストかも?」と言ったら、「まさか!」と。しかし、通りかかった女性がその話を聞いたのか「そうよ!タクシースト中よ」と。並んでいた全員は諦めて駅方面へ歩き始め、私も重いスーツケース2つ、リュック、手提げバッグと大荷物を引きずりながら地下鉄に乗って帰りました。。。
しかし、このストはなんとその後も続き、しかも観光客が多いミラノとローマでタクシーが何日もストを実行するなんて、驚き、呆れてしまいました。4日位続いていたようです。幾つかの記事によると、タクシー業界にとって不利になる公共交通に関する法律改正に対する抗議として以前から続いており、特にローマではその抗議が強かったようです。それにしても記事では、ストにより沢山の人々や状況に不自由と困惑を与えてたことを嘆いていました。イタリアに戻って、ストと家の問題と立て続けにイタリアの洗礼を受けました。