9月28日(月)、食文化研究家の長本和子先生による食文化セミナー「イタリア料理の皿を読む」が開催されました。
まず「ボンゴレのスパゲッティはいつ頃できたお料理だと思いますか?」という問いかけからセミナーはスタートしました。
トマト、にんにくといったそこで使用されている食材、そして乾麺であるということから、そのお料理が食され始めたおよその時代の見当をつける事ができるとのことです。
また、古代ローマ時代から存在していたといわれているお料理、例えば子羊のローストなどが、ほぼ同じ工程で現在も食されていることも、わかりやすい画像などからご説明いただきました。
そして、イタリア料理の二つの流れ、『クチーナ リッカ(貴族料理)』と現在のイタリア料理につながる『クチーナ ポーヴェラ(庶民料理)』のおこりから現代までの流れ、それを担っているマンマたちの奮闘ぶりなどを楽しくお話しいただきました。
使われている野菜やハーブ、油、肉などからも地方性や季節性が見えてきます。
「皿」を読み解いていく事によって、イタリア料理を理解する事ができる、そんな「目からうろこ」のお話が満載でした。
1時間というセミナー時間はあっという間に過ぎ、是非また続きの時間を設けて欲しいとの声がたくさんあがりました。
日伊協会では「食」をテーマにしたセミナーやイタリア語講座を多数開催しておりますが、毎回たくさんの方にご参加いただいており、「イタリアの食」への関心の高さが伺えます。
長本先生のセミナーへのアンコールも含め、今後も様々な角度から「イタリアの食」をご案内していきたいと思います。
ご期待ください!