これまでにも「生ハム」「パルミジャーノ」などさまざまなイタリア食材を取り上げてきた食のセミナー、今回は知っているようで実はまだ使いこなせていない方も多い”バルサミコ酢”をテーマにしました。
お話いただいたのは、駒場にあるイタリア食材専門店”Piatti”を主催する岡田さんです。Piattiはハムもチーズも切りたてを販売する、まさにイタリアのAlimentari(食料品店)です。
買っては見たものの、期せずして自宅で数年間”熟成”してしまっているバルサミコ、皆さんのお宅にもありませんか?今回のセミナーでは、千円を切るような安価なものから数万もしくはそれ以上のものまで、すべてが”バルサミコ酢”として販売されているのは何故?といった疑問から、まず”バルサミコ酢”の歴史、製法、種類、法的なお話などを資料をもとに伺いました。
現在一般に流通しているものとしては、料理でも気軽に大量に投入できる、いわゆる”シャバッ”としたタイプと、12年熟成以上の”伝統的”と名のつく厳格で崇高な”トロッ”としたタイプに別れ、食し方によって上手に使い分けていくことになります。
セミナーでは、まずはスプーンに別々に用意された、”シャバッ”と”トロッ”のバルサミコ酢をそのまま召し上がっていただき、その違いを味わっていただきました。
また、ちょっと贅沢に切り立てのパルミジャーノの上にバルサミコのジュレを乗せての試食もありました。これはそのままワインのお供にしても最高ですね。(いずれもPiattiにて購入可能)
バルサミコ自体は”お酢”ですので、開封後は冷蔵庫に入れる必要はないとのこと。もし自家熟成してしまい固まってしまっても、お湯で溶かしてソースに入れてしまうなど活用する事には問題ないそうです。
基本の味を理解いただいた後は、イタリア家庭料理研究家の山中律子さんによるバルサミコを使ったレシピのご試食です。
当日ご用意いただいたのは、
①タマネギとズッキーニのフリッタータ
②鶏のバルサミコ風味ラグー
③豚ヒレ肉をソテーしてバルサミコをかけたもの
の3種類。
そのまま食卓で「バルサミコの夕べ」が出来るほどのフルコースのレシピです。
ラグーソースの中身と豚肉のソテーには”シャバッ”としたバルサミコを大量に入れて香りを楽しみ、その後”トロッ”としたバルサミコを上からかけて更なる風味をだす至極の数々を堪能しました。
気軽な会ということで、セミナー開始からカンパリソーダを片手に参加していただいた参加者の方からも、保存方法や期限についてなど質問もたくさんいただき、和やかな会となりました。
最後はバルサミコ酢やパルミジャーノ、生ハムなども販売し、多くの方にお求めいただきました。ご自宅でも早速レシピを実践していただけたことと思います。
秋にはパルミジャーノのセミナーも予定しております。
詳細は決まり次第HPでもご案内いたします。
イタリアの大きな文化の一つ「食」、美味しく楽しいセミナーをこれからも企画して参りますのでご期待下さい。