こんにちは!若草の萌える春うらら、いかがお過ごしですか?
イタリアでは復活祭のバカンスも終わり、春も本番です。温かな陽が心地よく、今まで家にこもりがちだった人々もハイキングに出かけたり、広場やカフェのテラスでおしゃべりに花を咲かせたりと、外で過ごすことが多くなってきました。
そんな春は、まさにdolceな季節。dolceと聞くとついつい美味しいスイーツのことで頭がいっぱいになってしまいがちですが、この形容詞は古くから詩の中でも使われてきた雅な言葉で、「甘い」という味覚のほかにもたくさんの美しい意味を持っています。ヴァイオリンの甘美な調べil dolce suono di un violino、シエナのなだらかな丘陵地帯le dolci colline senesi、のんびりと過ごす贅沢な無為il dolce far niente、愛情に溢れた眼差しuno sguardo dolceといった具合です。そして、穏やかな暖かい春風un dolce zefiroや、うららかな春の日にウトウトと誘われる眠気un dolce sonnoなどなど、温暖な春はdolceでいっぱいです。
Aprile, dolce dormire e forte sospirare; i granai sono vuoti e le botti cominciano a sonare. 春眠が暁を覚えないのは古今東西の常のようですが、あとで深いため息をつかないように仕事にも勉強にもしっかり励みつつ甘い季節を堪能いたしましょう!
ダンテ・アリギエーリ シエナ
ヴァンジンネケン 玲