日伊協会会報『クロナカ』2012年春号(通巻133号)が完成しました。
順次、会員のみなさまに発送をしております。
イタリアにおいて、唯一、イタリア語と並んでイタリア語以外の言語も公用語となっている地域—–それが、南チロル(イタリア語名でいえば、アルト・アディジェ地域、つまり、トレンティーノ=アルト・アディジェ州ボルツァーノ県)です。
ここには、ドイツ語を母語とする住民が70%近く、イタリア語が25%、ほかにレト・ロマンス語系のラディン語を話す人びとが5%弱住んでいます。
冒頭記事では、この地域がたどった数奇で複雑な歴史を、南チロル研究家でありドイツ語文学者でもある今井敦氏が、わかりやすく解説します。
実は、「チロル」の語源となる町が、オーストリアでもスイスでもなく、現在のイタリア領内にあるって、ご存じでしたか
また、南チロルの町や料理の紹介も見逃せません。これまで日本であまり取り上げられてこなかったマニアックな情報が満載です。
日伊協会の会員以外で購入を希望される方には、1部300円でお頒けしています。
日伊協会のサイトの「出版物のご案内」ページから購入申込みができます。
また、事務局に電話でお申し込みいただいても結構です。その際は、「クロナカ2012年春号(133号)希望」とお伝えください。
tel. 03-3402-1632 (日伊協会事務局)
<目次> (表紙を含めて全24ページ、数字はページ番号です)
特集:イタリアの中のドイツ──南チロル
3 南チロルの歴史 今井敦
8 南チロルの町を訪ねて 持丸史恵+編集部
10 シェフのイタリア修業時代 宮寺麻里子
「師匠に学んだ〝山の料理〟と郷土愛」
──三輪学シェフの南チロル修業
12 イタリア・ルネサンス絵画史入門<38> 松浦弘明
フィレンツェにおける反クラシック的な動向(3)
―ブロンツィーノの《聖家族》―
14 モスカテッロ・リポート 素顔のイタリア<2> アントニオ・モスカテッロ
国勢調査でイタリアの実像が明るみに
16 小さな村の大きな人生<4> 田口和博
恋は必ずしも美談には終わらないが、そこには必ず教訓があるということ
18 対談 『イタリア文化事典』をめぐって 西本晃二×英正道
20 イタリアのニュースから
22 恵贈図書
22 イタリアで見つけたあんなもの、こんなもの 長谷川嘉美
乾いた大地の音がする「プーリアの素焼きの笛」
23 日伊協会からのお知らせ
表紙 二村高史 ボルツァーノ(ボーツェン)にて