岡山県西南部に位置する矢掛町。自然の恵みにあふれた人口13,000人の小さな町ですが、実は、江戸時代は旧山陽道の宿場町として栄え、近年は当時の古民家をリフォームした店舗や宿泊施設により、街並みの復興に成功したケースとして注目を浴びています。イタリアのアルベルゴ・ディフーゾからも2018年に日本で初めて評価を受けた町でもあります。
東京2020オリンピック・パラリンピック大会ではイタリアチームのホストタウンに認定。新型コロナウイルスの流行により直接交流イベントが実現できない中、矢掛町は自慢の野菜を、所沢でキャンプ中のイタリア選手団に提供し、大好評を得ました。
この貴重な経験を町の一次産業の活性化に活かしたい。そんな思いで、町内のJA、生産者、町が一丸となって立ち上がったのが「矢掛町イタリア野菜プロジェクト」です。太陽をたっぷり浴びて露路で育つサンマルツァーノ、豊かな土壌でぷっくりと実を膨らませるフィノッキオ、ほたるの住む水に育まれたリゾット米、太さも甘みもどこにも負けないリーキなど、たった2年で16品目の野菜を展開できるようになったのは、地中海性気候に似た温暖な気候はもちろん、矢掛ならではの山里の清流や寒暖差といった豊かな自然が味方してくれたから。輸入ものに劣らない力強い味わいが新鮮なうちに手に入ると、本場の味にこだわるシェフたちに支持されながら少しずつ広まっています。
今回は、地域おこしの観点から矢掛町の事例を紹介しつつ、実際に矢掛町のイタリア野菜を使用したイタリア家庭料理を2つご紹介、講師の自宅アトリエにてデモンストレーション、みなさまとリモートで共有します。(参加者の皆様にも当日に野菜をお届け予定。)もちろん、レシピも配布します。その場でご一緒に作るのもよし、あとからゆっくり作るのもよし。ご参加お待ちしております。