<イタリアコロナ事情>
*イタリアのワクチン接種状況
写真のように(友人はまるで表彰状のようだと)、毎日更新されています。
8月16日現在、ワクチン接種(1回以上接種)は65.84%(12歳以上)です。
*下記は8月6日から政府の発表です。
・8月6日以降、グリーンパス(少なくとも1回はワクチン接種済みである証明、または感染から回復した証明(6ヶ月有効)、PCR検査若しくは抗原検査の陰性証明(48時間有効))を所持している場合のみ、レストラン屋内、一般に公開される興行やスポーツ・イベント、屋内スポーツ施設等への入場・利用ができることとなる。
・ゾーン分け基準について、これまでの発生率に基づく基準に加え新型コロナウイルス患者による病床占有率、集中治療室占有率も考慮されることとなる。
・規定に違反した場合、施設所有者等に加え利用者にも罰金(400~1,000ユーロ)が課されることとなる。
・学校及び大学におけるCOVID-19グリーン証明書の所持・提示(違反に対する処罰あり)(例)9月1日から12月31日まで、全ての学校・大学職員及び大学生はCOVID-19グリーン証明書を所持・提示しなければならない。学校長、児童教育サービスの責任者等は、右が遵守されているか確認する義務がある。
・9月1日から12月31日まで、COVID-19グリーン証明書を所持する者のみ、旅客用航空機、Inter City等列車、船舶・フェリー等の交通手段へのアクセス・利用が認められる(違反に対する処罰あり。)。
・スポーツイベント及び一般に公開される公演に関する緊急措置
*ワクチン接種
本来イタリアの国民健康保険に加入している人は、保健省のサイトで予約が簡単にできます。でも私のように保健証を盗まれたり、期限が切れていたり加入していない人(外国人)でもCodice Fiscale(税務番号)あれば、ワクチン接種ができるようになりました。
私もサイトで試しましたがうまく行かず、友人の情報でコールセンターの電話で予約が出来ました。そうこうするうちに、またある友人から直接その接種場所に行くとその場で接種できるという情報がありました。
私の友人も本来の予約は8月31日でしたが、当日接種出来て2回目は8月23日に予約出来たとの報告がありありました。毎日数千人規模の接種している大規模会場です。
私の予約した場所も同じところで、自宅から徒歩圏内なので翌日に行ってみました。幸い早い順番で、予約あるなしを確認され事情説明して、スムーズに接種できることになりました。20~30分後。必要フォーマットに記入して、予約していたので確認がすぐされ、ドクターとの問診ブースへ。
年齢からアストラゼネカと言われ、ファイザーかモデルナにしてくれませんかと2回聞きましたが、ダメと言われました。。。年齢別にアストラゼネカ、モデルナ、ファイザーとなっていると。接種はあっという間に終了し、2回目の接種日がまた2か月も先で、来月中にならないかと聞きましたが、自動的に決まると。アストラゼネカは2か月の間隔が必要だそうです。2回目は9月20日過ぎとなりました。
*グリーンパス取得
ともあれ、1回目が打ててホッとしました。一応政府の発令を見ると1回目の接種を”un pass leggero”と言い、制限される場所の証明として有効とありました。さて、自分のはどう取得するのか?でした。
ワクチン接種10日後に、SMSでグリーンパス取得のためのコードと政府の申請サイトが添付されてました。早速試すもうまくいかない。どうも接種時に登録された身分証明の種類がどれかわからず。。。
後日、ワクチン会場にグリーンパスがダウンロード出来ない相談に行きました。入口のボランティアの方に事情説明して、中に案内して貰いました。担当してくれた青年はとても親切でした。
接種時に私のドキュメントのどれかでワクチン接種が登録されていて、持参した在住証明書・紙の健康保健証、期限切れの健康保険証カード、permesso di soggiornoなど色々な身分証明書で試して貰いましたが、どれもエラーになり駄目でした。担当者は新しい健康保険証カードが届いたら、それで出来ると言いました。1時間位掛かりましたが、ガッカリして家に戻りました。
この話を、健康保険に加入してないトリノの友人に伝えました。以前ロンバルディア州では税務番号だけでワクチン接種出来る情報教え、コールセンターに電話するように話しましたので。
彼女はコールセンターに、ピエモンテでは保健証無い人は出来ないと言われましたが、なんとか頼み、後日たまたま空きがあり最近打てたのです。トライしてみるものです。彼女はワクチン接種した後、保健証なしでどうやってグリーンパスを受け取れるか会場で聞いたら、薬局で言えば紙のグリーンパスをくれると言われたそうです。
それで私は早速薬局に行って、なんと紙のグリーンパスが受け取れました(!)ワクチン接種時、担当者は私の古い保健証カードの番号で登録してました。ネットで出来なかったのは、期限切れだから日付が入力出来なかったからです。。
まさか期限切れの保健証で登録されてるとは思いませんでした。薬剤師さんから2回目も古いので大丈夫と言われました。長い話ですが私は必死でした。これが無いと イタリアでは、8月6日からレストラン・バールの中、映画館・美術館・コンサート会場・プールに入れません。そして長距離電車・飛行機が乗れなくなります。ですから今ヴァカンスですから家族はこぞってワクチン接種に行きます。
これも経験ですね、知らない日本人に教えました。あとは、新しい保健証がいつ届くのか?これも色々探してサイト見つけて申請しました。皆知らないですね、大抵のイタリア人も。。スリに盗まれたからですが、無くても今までは余り必要ありませんでした。ワクチン接種ネット予約に必須になったのです。保健所に再申請にしてもアポイントメントが取れたのは、1ヶ月先でした。でも先日新しい保健証出来たとメールあり、1ヶ月以内に届くと。待つしかない!
<浴衣でアペリティーボ>
友人の着付けコンサルタントとそのイタリア人生徒さんたちと交流があります。そのメンバーの一人から、浴衣を着てアペリティーボしようという提案があり勿論全員OK。一年振りの再会です。幸い良い天気で、浴衣を着ていそいそと出かけました。
地下鉄のカドルナで緑戦に乗り換え、ホームに来た車両に片足をかけた瞬間私の右側に居た怪しげな女性が、私の目の前に立ちふさがりました。「?」と思った瞬間スカーフのような布を私のバッグにふわりとかけ、なんと手をバッグのファスナーに手を掛けました。この手口はすぐわかり、その手を払いのけたらすぐ降りました。危ない危ない(–;;)。それを見ていた女性がびっくりしてたので「あれはスリなの」と言ったらさらに驚き、友達なのかと思ったと言いました。
そして、私の浴衣姿を褒めてくれました。。
アペリティーボの場所に到着、予約テーブルに案内されると、個室風の掘りごたつスタイル。日本人の私は当然下駄を脱いで、席に着きました。友人達が到着するとウエイターさんに何か聞いていて、下駄脱がずに上がったのです。つまり、土足で良いということでした。仕方なく私は下駄を履いて座りましたが、座っている座布団の周りで、ウエイターさんが土足でサービスするのは閉口でしたね。どうも理解不能でした。ならテーブル席にしたほうが良いなあと。
イタリア女子達は着付け教室の生徒さんで、着こなしはバッチリで、更に下駄やバッグなども完璧です。私より着物・帯と付属品は相当数お持ちです。。。慣れてます。。
会話も弾み、久しぶりの気の合う仲間との楽しい時間を過ごせました。本当に1年振りの交流でした。
問題はその後。皆と別れて、また地下鉄緑線に乗り、車両の椅子席端に座るとすぐ右に二人連れの女子の一人が座りました。そしてもう一人の女子が何やら小さい紙に見えない程の小さな文字を指して、私に話しかけました。これも何度もあるスリの手口です。一人が話しかけて気をそらしている間に、仲間のもう一人がやはりバッグに手を忍ばせるのです。私は自分のバッグをしっかり持って、そっぽ向いて知らんぷりして、すぐ席を立ち、その場を離れました。あ~あ往復とも狙われてショック!まあ、浴衣姿では、日本人ありありですから。。無事でよかったですが。バッグはいつもファスナーを端にして身の方に近づけて見えないようにしてますが。
次回からはバッグを風呂敷に包んで、しっかり結んで抱えることにしました。ファスナーは魔法の指で開けられますから。小さい鍵を付けます。
ある友人に話したら、「着物着て公共交通機関なんて乗るからよ!タクシーに乗るのが当然よ!」と怒られました。ロックダウンでパーソナル・ディスタンスで仕事難しかったスリたちは、解除と同時に活動を開始したわけです。正に日常が戻ったことを実感しました。
<イタリアサッカー優勝 UEFA EURO 2020>
その日はとうとう訪れました!なんとウィンブルドン選手権決勝と同日となり、イタリア人の活躍が同時に見られるのは、なんという偶然と幸運でしょうか。。。残念ながらテニスはマテオ ベレッティニが強豪ジョコビッチに敗れましたが。。
私はその日外出しており、夜のサッカーの決勝戦に間に合うよう自宅に戻りました。最初から白熱した試合展開で、もうドキドキでした。試合が進むに従い、選手達の勝利に対する気迫ある、物凄いエネルギーみなぎる様子に画面に釘付けとなりました。
しかし、少しワインを飲みながらの観戦、しかも外出前はアペリティーボで既にアルコールが少し回っていたのか、ウトウトしてしまい、はっと気が付いたら4-3でイタリアが既に勝利している画面!!! なんという失態(^^;;)。
1-1迄は90分経過していたことは覚えていて、その後PK戦でのそれぞれ2点追加のゴールを見逃したのです!でも後の祭りでした。決定的チャンスとPKの最後のイタリアゴールキーパーの見事な勝負は何回も見て感動しました。イタリアはしぶといです。イングランドでのアウエィの試合でありながら、それをものともせず、自分たちのサッカーを貫きました(見なかったけど)。
53年振りの優勝です。テレビではその当時の白黒の画面を見て、ああこんなに昔のことだったのだと感慨深く見入りました。イタリア人達はもっとでしょう。
この一年のコロナでスポーツ界は本当に辛い一年でした。イタリアサッカーも無観客の試合を淡々と続けてましたから。この選手権は何が何でもの気合十分だったでしょう。勿論他国の選手も同様だと思います。
試合翌日に彼らはローマに戻り、官邸で労いとお祝いの言葉とセレモニーが行われマッタレッラ大統領とも面談して誇らしいシーンで、選手・スタッフ一同もその喜びを噛みしめている様子でした。
セレモニー後は、ローマの街を二階建てバスの屋上から選手一同が凱旋パレード。本当に素晴らしい、一言では言い表せない喜びと感動をAzzuri全員はイタリア国民に与えてくれました。Viva Italia!!!