「イタリアマンドリン通信」
<ミラノオケでのパート昇格><年初のミラノオケのコンサート><三回目の雨漏り>


<ミラノオケでのパート昇格>

新年が明け、1月の最終土曜日にミラノオーケストラのコンサートがミラノ市内であり、最初の練習に参加しました。皆と新年の挨拶とバカンスの話とかをしていると、指揮者が近寄って私に声を掛けました。何かなと思いましたら、「今年から第一マンドリンのBグループに異動して下さい」と。私と仲良しのロシア友人も一緒です。

このオーケストラで弾き始めて3年が経ちましたが、おととしは何かと忙しく、余り出席していませんでした。昨年はロシア友人と知り合ったことにより、参加回数が増えてコンサートも殆ど出席したので、その甲斐あって実績を認められたようです。第二マンドリンにいる若いイタリア人奏者も、第一マンドリンに推薦したのですが、彼女は出席回数が低いから(余りあてにならないということらしい)、無理だと言いました。タブレットでその出席率が表になっており、驚きました。学校みたいです!

練習開始に当たり、指揮者はその事を皆に告知し、晴れて第一マンドリンのメンバーとなりました。後日メールでもメンバー全員宛てにその事を書いてました。

皆から、「昇格おめでとう!」と言われて、ああ昇格なんだとわかりました。イタリア人でない、外国人の私達が指揮者と音楽委員長からの推薦で得たポストはとても嬉しく、二人で同時にということも幸運でした。私達が仲が良く、良いコンビであることは、皆も知っており、暖かい目で見てくれたことも感謝です。とはいえ、今までのパートと全部譜面が異なるため、一からの練習となる訳で大変ですが、新年早々に嬉しい出来事で意気軒高、気分爽快で進んでいきたいと思います。

<年初のミラノオケのコンサート>

1月の最終土曜日、Società Svizzera di Milano(ミラノ・スイス協会)主催のコンサートがありました。有名な懐かしい映画音楽を集め、観客はスクリーンに映し出される映画を見ながらのコンサートです。

いつもどんなロケーションで依頼者は誰なのか、余りわからず(他も知らない人多い)。しかし今回のロケーションはバツグンで、歓迎され、またオフィシャルな場所で驚きました。まあ、舞台は狭くて私は最後列の舞台角で、落ちないように緊張しました。因みにフルート奏者落ちました。。無事でしたが。

映画音楽のプログラムは、スクリーンに映画ですから、舞台は暗転で小さなライトで弾くので、良く見えず大変です。しかも私と隣の友人は二人と譜面台ライトを忘れ、オケの代表から借り二人でわずかな光を頼りの演奏で緊張しました。二人はパートを替わって初めての譜面なため、慣れず良く見えずのダブルパンチでひやひやでした。幸い聴衆は画面を見ているので、演奏を聴くだけで我々を見てはいません。皆スクリーンに釘づけで音楽とその懐かしい画面に、それぞれ思いを寄せている表情でした。

翌日、スイス協会の代表者からの多大なお褒めと、感動のコンサートへの賛辞のメールがミラノオケ代表に届き、またまたビックリ! 私としては、まあまあのデキと思っていたので。感動的な画面と音楽がかなりマッチしてたようで、私は客席で聞いて(見て)みたいと思いました。

<4月コンサート連続土日演奏予定>

1月のある日、カンポバッソの指揮者から4月7日にフェッラーラ(Ferrara)での大きなコンサートがあり、「彼のオーケストラのメンバーとして一緒に弾かないか?」と誘いがありました。

いつもは、カゼルタの友人を通じての誘いで今まで2回彼らと演奏に参加しましたが、今回は直接私に演奏依頼あったことがとても嬉しく、承諾しました。依頼メールに曲が添付されてありました。

当日ミラノから午後のリハーサルに参加して、夜本番というスケジュールで(事前のリハには参加出来ないので)、事前に練習をかなりして行けません。

そして、後日ブレイシャの練習に参加して、皆の話から4月に最近出した私達のCDのお披露目を兼ねて、3つのグループでのフェスティバルコンサートをすることを知りました。以前からその話をちらっと知ってはいたのですが、日程は未定でしたから、気にしておりませんでした。マエストラに「いつ頃なんですか?」と聞くと「4月8日日曜日の17:00頃からと!」。つまり、前日7日夜はフェッラーラでのコンサート、宿泊して翌日ミラノに帰る予定が、急遽ブレイシャに翌朝移動するという強行スケジュールになることに・・・ マエストラからは、「大丈夫ですよね??」と何度も念を押され、「ハイ、大丈夫です」というしかなく。もっと以前に知っていたら、フェッラーラを引き受けなかったかもしれません。まあ、同じ日でなかったことだけが幸いです。

フェッラーラへの移動は乗換入れて約3時間弱ですから、それほど大変ではないのですが、まさかコンサートを異なる町で連日演奏するなど思ってもいませんでした。今年はなんか大変な年になりそうです。その後ミラノオケでも4月6日がコンサートと聞き、どうしようかと考え中です。3日間連続となってしまいます。

<三回目の雨漏り>

あるとき、屋根裏で物音がして誰かが上に居る様でした。その入口前に行くと隣のシニョーラもドアから顔を出して、上で物音がすると言うので、二人で屋根裏に行き「誰か居ますか?」と声を掛けても返事はありませんでした。でもオカシイなと思い一応私の部屋の上の当たりを見回して、様子を見ましたが分かりませんでした。でも、私が付けた南京錠は外されており、誰かが侵入したのは間違いないと思いました。

暫くそのことは忘れていましたが、その後雨が暫く振りであり、今日ふと天井を見るとなんと新しい3回目の大きな染みとなっていました。すぐ、天井裏に行くと、以前見た時無かったのに、瓦1枚が大きな亀裂で見事に割れていました。そこから雨が侵入したのです。

直ぐに写真を撮り、また鍵を買いに行き、大家さんにすぐに修理を管理人に依頼してほしいと、写真添付してメールしました。大家さんは、「Emergenza!(緊急)」という件名ですぐに管理人に連絡してくれ、結果明くる日に修理して貰うことになりました。今までにない素早い対応でした。が、これで3回も鍵を壊され、そのたびに誰かが屋根に登り(多分衛星アンテナの設置と思われる)、瓦が踏み壊されるのです。

住民と管理人との会合で何年もの間、修理をすることを議論していて、最近やっと来年の春先に全面交換修理することとなったそうです。この天井の雨漏りは私の家だけではなく、他の家も被害があり問題となっていた案件です。瓦屋根のアパートは古いのです。私のアパートは築100年以上と聞いています。

今回で余りに酷い仕業に呆れ、鍵は頑丈なものを2つ付けました。毎回私がその度に雨漏り被害に遭うのはご免です。これからは、始終鍵のチェックを日々することにしました。最近、呼び鈴故障(結果、私の階の6軒位が故障していた)・ガス点火の不調・雨漏りとこの1か月3件も問題が起き、古い建物特有の不具合を実感する日々です。イタリアでは普通かもしれませんが。隣のシニョーラは呼び鈴故障の修理の時「そういえば、家のも壊れてたわ」とシラッと言ってましたが。。

結果、私のアパートの天井は今までの染みと塗りの色違いで3色カラーになって居ります。春の全面交換修理も本当にするのか?どの位かかるのか?終わってから綺麗に塗って貰うことにしました。また雨漏りするかもしれませんから。