ミラノの中心地にあるギャラリーの定期クラッシックコンサートに友人と行ってきました。
その友人は着物のレンタルと着付けをイタリア人に教えているので、いつか私も着物で参加しようと思っています。新たな楽しみですね。
今回はヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・ピアノのクァルテットでした。Wolfgang Amadeus Mozart、Gustav Mahler、Franz Lehàr、Johann Strauss Jr.といった馴染みある作曲家の名曲を身近で楽しんで来ました。
オーケストラの曲を4重奏で聴くと結構迫力があり、ワルツも演奏者のメリハリある音楽表現を間近で見て、その演奏振りに引き込まれました。毎月が楽しみです。
<ミラノ再発見ツアー:Cimitero Monumentale di Milano>
北イタリア日本人会のミラノ再発見ツアーに参加しました。今回はCimitero Monumentale(共同墓地)です。
当日は久しぶりの雲一つない晴天で、まさにお墓参り日和(?)でした。イタリアは11月2日がお墓参りの日(*1)で、この墓地にもミラノ市が、菊の花を沢山供えてあり、また家族の墓参りで供えられたお花もありました。実は私のお気に入りの場所で、今回で3回目の訪問でした。私は友人がミラノに訪ねて来たとき、日程に余裕がある場合はご案内する場所の一つです。
だだっ広いので、全部見きれておりません。本当に芸術品とも言えるモニュメントばかりで、今回はイタリア人のガイドさんから、詳細な説明を受けながらのお墓探
検で有意義なものでした。
まず、何故この共同墓地が作られたか?というと、イタリア統一直後に、当時は一般人のお墓は共同墓地にまとめて埋葬されるのが通常であったのが、著名人以外でも各家の個別のお墓にするのはどうか?という話が持ち上がり、論議された結果、自分の大切な人のお墓があることは、家族にとって大事なことであるという結論になり、この共同墓地が出来たそうです。
一番最初に埋葬されたのが、有名な作家のAlessandro Manzoni(*2)で、入口にそびえたつFAMEDIO(ファメディオ)と呼ばれる建物(教会ではない)、一番中央に安置されていました。ヴェネツィアに見られるオリエンタルビザンチン様式です。ともかく、お墓というより美術館のようで、その彫刻の見事さ、表現の面白さ、奇抜さ、その時代の様式や亡くなった家族への想いが込められた芸術作品の数々・・・圧巻の場所であります。
当時の一流の彫刻家の作品が見られます。
私が一番驚いたのは、お酒のCAMPARIで有名な、Famiglia Davide Campariのお墓です。なんと彫刻はレオナルド・ダヴィンチの「最後の晩餐」と同じものです。これはかなり奥の方にあるのですが、見たとき絶句しました・・・勿論最近亡くなった方の現代風な作品も、多く見られます。総ガラス張りとか・・・ カッラーラ(*3)の有名な白い大理石尽くしとか。
ガイドさんは、今はもう発行されていない詳細なイタリア語パンフレットを持参してくれ、有り難くいただきました。じっくり読み込んで、再訪を臨みたいと思っています。
<料理教室>
今回のイタリア料理教室は①Topinambur trifolati(トビナンプールのオイル炒)②Ossobuco alla milanese(牛テールの煮込み) ③Tarto tatin(リンゴのタルト)①トピナンプールは、日本の菊芋に似ていて、シャキッとした歯ごたえあるお芋の一つです。生でも薄切りにして、オリーブオイルと塩で前菜でいただけます。
今回はニンニクオイルと炒めて、少量の水を入れて、蒸し煮としました。火を通すと、崩れず根菜の風味が出て初めて食べる触感でした。
②オッソブーコは牛テールの煮込み料理で、ミラノの代表的な一品です。レストランのソースはかなりこってりとしており、大抵ミラノ風リゾット添えになっています。玉ねぎを炒めた中に、塩水だけで煮込み、あっさりとした味で食べやすいものでした。
仕上げにレモン皮をすりおろし、ニンニクもすりおろし、風味を付けました。付け合わせはポレンタ。質の良いトウモロコシの粉を塩水とエクストラバージンオイルを入れて、さっくりとまぜて圧力鍋で作りました。圧力鍋でないと、約1時間は混ぜ続けるとか。大変な作業となるそうです。でも、ふっくらと美味しいポレンタが出来上がりました。スーパーで売っているインスタントと違い、とても美味しく肉の付け合わせにピッタリでした。
③のタルトタタンはリンゴをなんと9個も使い、バターで溶かした砂糖の上で煮込んでから、タルト皮をのせてオーブンで焼く簡単なお菓子です。今回は先生が無印良品で見つけた鉄のすき焼き鍋を使って焼きました。毎回変わった調理器具が登場するので、感心します。タルト皮も手打ちではなく、材料をミキサーで一気に混ぜて、あっという間出来たので、簡単だと思いました。
<Le tasse di rifiuti:清掃税>
アパート賃貸借契約をすると「le tasse di rifiuti(ゴミ清掃税)」という請求書が毎年9月中旬頃に届きます。アパートの大きさや家族数にもよるらしいのですが私の小さいアパートで€130/年でした。
昨年契約したときに、借主が変更になった申請をミラノ市役所に大家さんに代行してもらいました。9月下旬に大家さんから彼女宛てで届いたとの連絡があり(変更申請をしたはずなのに不思議に思いましたが)、ミラノの事務所に再申請をしてくださいとのこと。
早速その事務所に行って説明をすると、窓口では「この場合は大家が先に停止の手続きをまず行い、その後に新しい賃借人への手続きをしなければならない」と言い、電話番号が書かれた連絡先メモを渡され、その手続きが済んだら、来年から新しい居住者の所に請求が行きますとのことでした。
何事も一度では済まないイタリア。。。取り敢えず、その旨を大家さんに伝えたところ、昨年同様の手続きをしたにも関わらずそれが実行されていなかったらしく、また改めてするはめになり、憤慨してました。今年は大家宛ての請求書で支払いをすることで落ち着きました。多分来年は私の名義で私の住所に届くはずだと思いますが。このやり取りで2週間かかりました。早い方かな・・・
*1:11月2日は il giorno dei morti イル ジョルノ デイ モルティ「死者の日」
*2:アレッサンドロ・フランチェスコ・トンマーゾ・アントニオ・マンゾーニ(Alessandro Francesco Tommaso Antonio Manzoni) 1785年3月7日-1873年5月22日)詩人、作家
*3:カッラーラ(Carrara)、トスカーナ州にある大理石の産地